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絶対辰哉
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『一年後も、隣で。』
第二十話
阿部に二人の関係が知られてから、一週間。
何も変わらない毎日。
……のはずだった。
────────
💚side
(隠すの下手だなぁ)
楽屋で台本を読みながら、ちらりと二人を見る。
翔太が笑う。
その瞬間。
宮舘も笑う。
宮舘が話しかける。
翔太は絶対に目を見て返事をする。
昔から仲は良かった。
でも。
“恋人”になってからの空気は、やっぱり違う。
本人たちは普通にしているつもり。
でも、長年一緒にいるからこそ分かる。
(……まぁ、誰も気付いてないみたいだけど)
そう思った、その時。
💜「阿部」
💚「ん?」
💜「最近さ」
(え)
💜「ゆり組、なんか変じゃない?」
(気付いた!?)
阿部は一瞬だけ動きを止める。
💚「そ、そう?」
💜「翔太さ」
💜「最近めっちゃ機嫌良くない?」
💚「……」
🧡「それ俺も思ってた!」
💗「確かに!」
💛「前より笑うようになった」
阿部は内心ヒヤヒヤしていた。
(そこまで気付いてるの!?)
しかし。
次の瞬間。
💜「絶対いい美容液見つけたわ」
💙「は?」
翔太が思わず吹き出す。
🧡「ありえる!」
💗「翔太美容好きだもん!」
💙「違うから!」
楽屋は大爆笑。
阿部は心の中で安心していた。
(……そっちか)
────────
💙side
仕事終わり。
マネージャーに呼び止められる。
「渡辺さん」
💙「はい」
「お母さまの件ですが」
「会社とも話し合いを進めています」
💙「……!」
「リモートでできる業務への切り替えや、サポート体制も含めて、一度ご家族とお話しできればと」
翔太は目を見開いた。
💙「そんなことまで……」
「社長からです」
「“一人で抱え込ませるな”と」
胸が熱くなる。
あの日。
話してよかった。
一人で辞めると決めなくてよかった。
そう思えた。
────────
❤️side
廊下で翔太を待つ。
少しして。
翔太が歩いてきた。
❤️「終わった?」
💙「うん」
でも。
今日は様子が違う。
目が少し赤い。
❤️「何かあった?」
翔太は何も言わず。
宮舘の腕を軽く掴んだ。
💙「ちょっとだけ」
💙「二人になりたい」
その一言だけで十分だった。
────────
屋上。
風が少し強い。
翔太はフェンスにもたれながら空を見上げる。
💙「今日」
💙「社長が動いてくれてるって聞いた」
❤️「うん」
💙「母さんのことも」
💙「会社のことも」
💙「俺が辞めなくてもいい方法、一緒に考えてくれてるって」
声が震えていた。
💙「嬉しくてさ」
💙「泣きそうになった」
❤️「……うん」
💙「あの日」
💙「涼太が止めてくれなかったら」
💙「俺」
💙「本当に辞めてた」
宮舘は何も言わず翔太を見つめる。
翔太は少し照れたように笑った。
💙「ありがとう」
その一言だった。
宮舘はゆっくり近付く。
❤️「翔太」
💙「ん?」
❤️「ありがとうは」
❤️「まだ早い」
💙「え?」
❤️「これから先も」
❤️「何回でも助けるから」
❤️「恋人なんだから」
翔太は照れくさそうに笑う。
💙「そうだった」
❤️「忘れてた?」
💙「ちょっとだけ」
❤️「ひどいな」
二人で笑う。
笑い終わったあと。
静かな時間が流れる。
翔太はふと宮舘を見る。
💙「……涼太」
❤️「ん?」
少しだけ緊張した表情。
💙「恋人っぽいこと」
💙「一個してもいい?」
宮舘は少し驚きながら頷く。
❤️「もちろん」
翔太はゆっくり一歩近付く。
そして。
宮舘の服の袖を軽く掴んだ。
💙「……」
❤️「……」
数秒見つめ合う。
翔太は小さく笑う。
💙「ごめん」
💙「まだこれが限界」
宮舘も優しく笑った。
❤️「十分」
そう言って。
掴まれた袖の上から、そっと翔太の手に自分の手を重ねる。
指は絡めない。
抱き締めもしない。
ただ。
“ここにいるよ”
と伝えるように。
二人は静かに笑い合った。
幼なじみとして積み重ねた時間は、そのまま恋人としての土台になる。
急がなくていい。
焦らなくていい。
そんな二人らしい恋が、ゆっくりと形になっていくのだった。
コメント
2件
あべべとふっかのすれ違い好きやなぁ
ゆめかだよ〜🌸 第20話読み終えたっ!! もうね…阿部ちゃんの視点から入るのめっちゃ良かった!「隠すの下手だなぁ」って気付いてるのクスッときたし、メンバーにバレるかもってヒヤヒヤしてるの可愛すぎる😂 そして美容液ってズレてるのウケたwww 翔太のお母さんの話が動き出して…社長の「一人で抱え込ませるな」の一言、グッときたよ😭 話してよかったねって思える展開が尊すぎる…!! 最後の屋上のシーン、袖掴むだけが限界の翔太と、手を重ねる涼太…「ここにいるよ」の優しさが染みる、、、急がなくていいんだよって言われてるみたいで、胸がギュッてなった💕 この二人のペースで進む恋、大好きだよ〜!⋆♡