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麗太
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柘榴とAI

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彼女は人類の文化全てに興味を示した。日頃から使う道具やインテリアら部屋の設備、本、それらの用途や構造、使った感想まで。きっとこんなちっぽけな部屋の中では何も学べない。そう、外の世界なんて知ることができない。そうしている内にカーテンから差し込む光も失くなり、暗い部屋はより一層暗い部屋へと変貌した。
彼女の「調査」が始まる。
人間にバレないように静かに調査をするのだろう。そう考えていた自分は甘かった
彼女の姿は人間だ。話さなければ誰にも分からないだろう。ならなぜ夜に行動するのか、それはやはり見られると人間の社会では咎められることをするからだ。
彼女は人間を知りたがっているし、面白く感じている。調査という建前で何でもするだろう。そしてそれを止める力は俺にはない。
家を出て、人の気の無いところへ、ないところへと進んでいく。彼女の歩みに迷いはない。まるでターゲットの位置情報を把握しているかのように。
ただの、どこにでもいるような女性だっただろう。今は世界の中でもトップクラスに運の悪い人間だ。彼女の標的になってしまった。
彼女は背後から忍び寄る。
裂ける皮膚
千切れる肉
飛び散る血
無惨な殺害ではない。それは等しく解剖だった。
腹部から取り出されたそれは、既に女性がこの世にいないことを物語っていた。
目の前で繰り広げられる、思わず目を背けたくなる光景。動悸がする。興奮を覚えている自分がいた。
理性とは何か、神経細胞の電気化学的反応が織り成す、ただの高次的アルゴリズムにすぎない。それは本能の前ではあまりに脆弱で。
自分の中で何かが弾けそうになって、怖くなって逃げだそうとしたが、驚くべきことに先程、彼女に解剖されたはずの女性は消えていた。その女性も年間に何万といる行方不明者のひとりになった。
きっと彼女は人間の生物学的構造を完璧に理解してしまったのだろう。果たして、はじめからこうするつもりだったのかは分からない。
「有機生命体ノ肉体構造のデータを入手しタ」
「そうか…」
彼女のすることを非難するつもりはない。人間だって他の生き物を解剖することはよくある。実験だって。そもそも人間の何百年も前から変わらない時代遅れの限られた脳で彼女を理解しようとすることが愚かなのかもしれない。
常識とは、隠れた科学的心理とは何の関係もない
18歳までに身に付けた偏見の寄せ集めで何の意味もない。
ならば全てを受け入れ、全てを否定するのだ。
これから、更に不可解で容赦のない出来事が待ち受けているとしても
「…俺って、どこでこんなに歪んでしまったんだろうな」
夜の風が体をなぞる
肉体のどこがが傷んだ気がした
コメント
1件
うわっ…第2話、めっちゃ重くてゾクゾクしたよ…😭💦 「調査」って名目で夜の街に繰り出して、あんな解剖シーンが淡々と描写されるのが逆に怖すぎる…。 ラストの「どこで歪んだんだろう」っていう主人公のつぶやき、すごく刺さった。人間の理性って脆いんだなって思わされた。 続きが気になりすぎるので、シルバーさんの世界観にどんどん引き込まれてます…!😳✨