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シュコーシュコー
これは5年前、私たちがこの村に引っ越してきた時の話——。
母「ユミ、小学校の入学式よ。早く支度しなさい」
ユミ「は~い、もうできてるよ」
母親はすでに玄関で待っていた。
黒縁の眼鏡をかけ、整えたオカッパ頭を揺らしながら、弾むように私は階段を駆け降りる。
母「ユミ、リボンが曲がってるわ。あら、もうドレス小さくなったかしら」
3カ月ほど前、前の街で習っていたピアノの発表会で着たドレスのリボンを直しながら、母親は私の体に触れて成長をたしかめた。
ユミ「キャハハ、ママ、くすぐったい」
私は玄関の隅に視線を向ける。
ユミ「あっ、また牛乳が来てる」
この村に引っ越してきてからというもの、誰が置いていくのかはわからないが、毎朝玄関前には家族の人数分のミルクが置かれていた。
母「うちは誰も牛乳を飲まないからいらないって村の人には言ってるのに……。ユミも嫌いでしょ、牛乳」
ユミ「うん、キライ」
母は少しイライラしながら瓶を持って台所に行き、牛乳を流しに流すと、空の瓶を玄関に置いた。
母「行きましょうか」
私は母に手を引かれ、胸を躍らせながら、でも少しドキドキしながら小学校へと向かった。
コメント
1件
うわぁ、この導入、すごく好きです…🌙 温かい朝の風景と、誰かが置いていく謎の牛乳の不気味さの対比がゾクッとします。お母さんが「牛乳嫌いだからいらない」って言ってるのに毎日届くって、それだけで何かがおかしいって伝わってくる…。ユミちゃんの無邪気な視点だからこそ、余計にその違和感が際立ってて、これからどんな闇が待ってるのか想像するだけでドキドキします。 5年前の話ってことは、今のユミちゃんはどうなってるんだろう…続きが気になります🥀