コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
同刻――
シンカは、寮の自室で横になっていた。
「うう……。今日はひどい目にあった」
彼女がそうつぶやく。
今日はダンジョンでの実戦テストがあった。
順調に攻略を進め、2階層を突破したところで切り上げた。
自分と同列で主席合格したフレア=バーンクロスと1位2位を争うだろうとは思っていた。
しかし蓋を開けてみれば、自分は4位。
ディノス=レアルノートとイリス=ノイシェルが1位と2位を独占していた。
結果に納得できず、レアルノートに勝負を仕掛けたのだが——
「まさか、この僕がああも一方的に負けるなんて……」
彼女は、ディノス=レアルノートの強さを思い出し、身震いする。
あれこそが本物の強さだ。
自分もいつか、あの領域まで登りつめたい。
「よし、明日からも頑張ろう。そして、ディノスをぶちのめすんだ」
彼からは屈辱を味合わせられた。
回復魔法を施してくれたのは感謝しているが、その後に散々辱められたのは我慢ならない。
「そ、それにしても……。人からされるのが、あんなに気持ちいいものだったなんてね……」
彼女は数年前から”流水の勇者”として各地で戦いに身を投じてきた。
色恋沙汰には無縁だ。
少しだけ自分で慰めてみた経験ぐらいはあるが、人からされた経験はなかった。
「あ……。いけない……」
あのときのことを思い出し、彼女の下着は濡れ始めていた。
「押さえつけられて無理やりされて……。あんな屈辱、忘れたいはずなのに……。でも……」
彼女は自分の指をあそこに這わせる。
「あいつの手を思い出すだけで……、濡れてきちゃってる……」
彼女は目を閉じ、再び思い出し始めた。
「ううん……。やっ! 離して! あああっ!!」
妄想の中でディノスに好き放題やられ、シンカはあえぎ声を上げる。
「もっと……、強く……! あっ! あっ! あっ! あっ! んっ!!」
絶頂に達する寸前、部屋のドアがノックされ、声がかかる。
「おーい。まだ起きてるのか? 早く寝ないと明日に響くぞ~」
寮の見回りをしている女教師……リーズ・ストムフィルの声だった。
「えっ! ちょ、待っ! 入ってこないで!!」
慌てて乱れた服を整えるが、時既に遅しである。
「なんだ、やっぱり起きてたか……。何をやっておるのじゃ」
リーズが呆れたように言う。
「違います!! これはその……違うんです!! ただ……」
シンカが必死に言い訳を絞り出そうとしている。
しかし、実際は何も違わないのである。
言い訳のしようがない。
「わかったわかった。もう夜遅いんじゃ。せめて静かにせい」
リーズが適当にあしらう。
年頃の少女が自分を慰めることぐらい、特に問題視する必要もない。
しかし、あまり大きな声を出していれば他の寮生の迷惑となる。
「は、はい……。わかりました……」
シンカは顔を真っ赤にして、消え入りそうな声でそう返事をした。
いくら同性の教師相手とはいえ、秘め事を見られて平然とはしていられない。
そんな彼女に同情したのか、リーズはさっさと出ていった。
部屋に残されたのは、落ち込んだ様子のシンカ。
「僕もまだまだ未熟だな……。自分の感情を制御できないなんて」
はぁ、とため息をつく。
その後、おとなしく眠ろうするが、なかなか寝付けない。
そして、再び彼女の指が動き始める。
「僕は一体何をしてるんだろう……?」
自問自答しながら、彼女は自慰を続けた——