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うっしーとガッチマンの番外編です!
スタートヽ(*^ω^*)ノ
会場の華やかさを背に、ふたりは夜の街を歩いていた。
口数はない。でも、手はずっとつながれたまま。
どちらからともなく強く握るそのたびに、心臓が跳ねた。
うっしーは呼吸を整えようとしていたが
ガッチマンの指先のあたたかさが、まるで掌から直接胸の奥に触れているみたいで呼吸はどんどん荒くなっていた。
気づけば、ラブホテルの前に立っていた。
躊躇う間もなく、ガッチマンがふっと笑い、無言でドアを押し開ける。
うっしーは一瞬だけ視線を泳がせたが、そのまま何も言わずに中へ入っていった。
ドアが閉まる音が、小さく響いた。
その瞬間、押し寄せるようにキス。
ガッチマンの手が頬を包み、首筋をなぞりながら唇を重ねる。
うっしーは戸惑いながらも、目を閉じ、されるがままキスを受け入れる。
ひとつ、またひとつ。
キスはどんどん深くなっていく。
首、耳の後ろ、鎖骨のあたり——
優しく、でもどこか熱を帯びたキスの嵐。
「……っ、ちょ……ガチさん……」
思わずこぼれたうっしーの声も、ガッチマンはふわりと笑って奪っていった。
うっしーの頭の中は、もう真っ白。
ふわふわと宙に浮いているようなそんな気分だった。
ーー何か….何か….忘れているような…ーーー
「レトルト!!!!」
突然覚醒したように親友の名前を呼ぶ。
『ど、どうしたの?』
びっくりしてキスをやめてしまうガッチマンの唇を名残惜しそうに見ながらうっしーは自分の鞄からケータイを取り出す。
《うっしーLINE》
「悪い。会場に昔の仕事仲間がいて、少し話したいことあってさ。 先に帰っててくれる?後で連絡する!」
メッセージを打ち終わり親友に嘘をつき1人置いてきてしまった罪悪感に肩を落とすうっしーの背後から声がする。
『うっしー、…一緒に、お風呂入ろうか』
ベッドの端に腰掛けたガッチマンが、静かに言った。
その言葉に、うっしーの肩がぴくりと跳ねる。
「え、ちょ、いや、俺……ちょっとそれは……」
視線を泳がせながら、バスルームの方をちらりと見て、 赤くなった顔を隠す。
「……恥ずかしいし……」
それ以上の言葉が出てこないうっしーに、
ガッチマンはそっと近づき、耳元に唇を寄せた。
『でもさ、俺を、受け入れる準備……しないとね?』
低くて落ち着いた声。
ふっと吹きかけられた息に、ぞわりと背筋が反応する。
「っ……」
鼓動が跳ねた。
「……準備って。何するの?……」
うっしーは、小さく震えていた。
『ふふ。俺に任せて。大丈夫だからさ』
優しくうっしーの額にキスをしてゆっくりとバスルームへと歩き出す。
浴室の扉を開けた瞬間、こぢんまりとした空間に湯気がふわりと満ちていて、
その湿った空気が、ただでさえ熱くなった体をさらに火照らせた。
服を脱がされるうっしーは、視線をそらしながらも抗わない。
時折、恥ずかしそうに顔を伏せながら、
初めて触れられる場所に、びくりと体が反応する。
『大丈夫。リラックスして』
にっこり笑うガッチマンの目は優しく、でもその奥に秘めた色気に、
うっしーの心臓は壊れそうな程高鳴っていた。
湯船に肩まで浸かり、後ろから抱きしめられるような格好で座るうっしー。
肌が触れ合う距離。耳元の近くて感じるガッチマンの息遣い。
『…怖くない?』
「……ちょっと。俺….初めて…だし。」
『そっか』
その言葉にガッチマンは嬉しそうに笑ってそっとキスを落とした。
強張るうっしーの気持ちをほぐす様に濡れた髪越しに、何度も、何度も、優しく。
ふたりだけの時間が、静かに、深く溶けていった——。
触れるだけのキス。額、まぶた、頬。
どれも優しくて、心をほどいていくみたいだった。
バスローブの紐をそっと解くと うっしーの白い肌が浮かび上がる。
その綺麗さにごくりと喉を鳴らすガッチマン。
何も言わず、ただ見つめながら、丁寧に触れる。
まるで、大事な宝物に触れるように。
肩にキスを落とすたび、
うっしーの身体が小さく跳ねた。
腰に回された手。
そっと引き寄せられて、肌と肌が触れ合う。
心地よい体温に自然と力が抜ける。
重なる身体、重なる吐息。
うっしーは目を閉じて、
自分の奥に入ってくるその温度を、
全身で受け止めていた。
かすかに漏れる声に、
ガッチマンの手がうっしーの髪を梳く。
安心させるように、落ち着かせるように。
ふたりの動きはゆっくりだった。
でもその分、ひとつひとつの触れ合いが、
心に深く染み込んでいく。
ガッチマンが自分の中にいることを、
うっしーは身体ごと、感じていた。
感じる痛みも快感も全てが初めてだった。
汗ばんだ肌が擦れ、
視線が絡まる。
言葉よりも熱で伝え合う。
気づけば、うっしーは
自分からガッチマンの肩に腕を回していた。
奥まで届くたび、甘い吐息が漏れて――
身体が重なるたびに、心も深く繋がっていった。
ホテルの照明は落とされ、カーテンの隙間から差し込む街の明かりが、白いシーツに淡く揺れている。
ガッチマンは隣で肩までシーツをかぶって眠るうっしーの方に静かに目を向けていた。
寝息は浅く、でも穏やかだった。
さっきまでの緊張や戸惑いが嘘のように、安らいだ顔で眠っている。
「本当に綺麗だ。今まで見てきた誰よりも」
ガッチマンは、眠るうっしーの頬にそっと触れた。
ホテルのベッドの上。
ふと目を開けたうっしーは、ぼんやりとした意識のまま、柔らかなシーツの感触と、ぬくもりに包まれていることに気づく。
――あれ…ここ、どこ…
思考がまだ追いつかない。けれど、すぐ隣に誰かがいると気づいた瞬間、はっとして跳ね起きた。
「……っ!!」
ガッチマンが、隣で眠っていた。
昨夜のことが、映像のように頭の中に流れ込んでくる。
唇に触れた柔らかさ。
熱を帯びた肌のぬくもり。
そして、何度も優しく名前を呼ばれた記憶。
「……マジかよ、俺、なにやってんだ……」
うっしーは顔を覆って、ひとりでパニックに陥る。
けれど、どれだけ焦っても、昨夜の甘くて熱い記憶は消えてくれなかった。
そのとき、ベッドの横でゆっくりと身じろぎする気配がした。
『ん……おはよう、うっしー。』
その声にびくっと肩を震わせて、顔を上げる。
「あ….うん。お、おはよぉ。あのー…昨晩のあれって夢じゃ…ないよね?」
『夢じゃないよ。が
ガッチマンは、少し笑って言った。
『全部本当だよ。うっしーすごく綺麗だった』
「…っ///////だから、やめろって。その綺麗ってやつ。」
うっしーの顔がみるみる赤くなる。
それを見てクスクス笑いながらガッチマンが呟く。
『…俺、うっしーに一目惚れだったんだ。』
うっしーの目が、大きく見開かれる。
『昨日バルコニーでうっしーを見た時、天使が居ると思った。それほど綺麗だった。目が離せなかった。こんな気持ち初めてだ。ちょっと強引だったかもしれない。でも、どうしてもうっしーを手に入れたかった。
順番が逆でごめん。俺と付き合ってくれないかな?』
ガッチマンは、少し照れたように微笑んだ。
うっしーは顔を赤らめながら、視線を逸らして小さく呟いた。
「逆すぎんだろ…。まぁ、付き合ってやっても…いいけど。その代わり、他のやつに綺麗とか言ってたら、殺すからな。」
『絶対言わないよ。うっしーより綺麗な人は居ない』
そう言って、ガッチマンはそっと手を伸ばし、うっしーの手を握った。
『でも、うっしーに殺されるなら。それはそれでいいかもなぁ。』
ニヤニヤしなが言うガッチマン。
「きもちわるっ」
悪態をつくうっしー。
アンバランスな2人のメガネくんの恋の物語――
『「俺の彼氏はメガネくん」』
おわり
番外編も読んで頂きありがとうございました!
キヨレトの裏でガッチ牛も愛を育んでいたお話でした。
最後に総集編を書いて「俺の彼氏は…」
シリーズを終わろうと思っています。
後もう少し、私の妄想にお付き合い頂けると嬉しいです🙇♀️💘
コメント
2件
どっちともとれるタイトル凄いです!!完結まで楽しみにしてます!!