幼なじみ
それは僕にもいる。
「大河ー!」
それは彼。羽多屋 誠(はたや まこと)
僕と同級生。
と言えばある程度の情報はわかるだろう。
「おはよっ!」
「はよー。」
親友でもあり、幼なじみでもある。
「なんだよぉ、、、ノリわりぃ」
「悪くて結構。」
「まぁまぁそんなこと言わずにー!」
そんな彼にも悩みが、、、
「ねぇ聞いてよー、、、
入学早々切るのに失敗した前髪!
まだ伸びねぇの、、、」
だ、そうだ
「そう簡単に伸びないでしょ」
「わかめ食えば伸びるかな、、、?」
「そーじゃなーい?」
「でも、俺わかめそんな好きじゃねぇー!」
「じゃあ食べなきゃいいじゃん」
「それはそうなんだけどぉ、、、!」
入学早々なんて失敗をしてるんだか、、、
前髪、、、w見るだけで笑ってしまいそうになるw
笑いをこらえるのに必死だ。
ちなみに、右から左にかけて凄い斜めになっている
そんな彼の悩みを話しているうちに
学校に着いてしまった。
僕達は教室に入り、自分の席に着く。
「はぁ〜、、、ほんとにどーしよ」
まだ言っている。
「これじゃあ女の子にモテないってぇ、、、」
まだ言って──────
「はぁーあ」
いや、うるさいな!?
ちなみに僕らの席は隣どうしだ。
ガラガラガラ
「HR始めるぞー。」
先生がそう言って教室に入ってきた
「なぁなぁ!大河!!」
前髪が斜めの誠が話しかけてきた。
「何?」
「今度ここ行かねぇ?」
そう言って見せてきたのは、
リアル脱出ゲームのHPだった。
「え〜?」
「いいじゃん!楽しそうじゃん!!」
「、、、別にいいけど、、、」
「よっしゃぁ!!」
彼はすごい喜んだ。引くくらいに。
「じゃあ今度の日曜日な!」
「はいはい」
そして、この行動がまさか
彼の運命を変えるなんて
この時は誰もが分からなかっだろう。
帰宅。
「兄ちゃーん」
「お、おかえりー」
「ただいまー」
「今度の日曜日誠と出かけてくる」
兄ちゃんにこのことを報告する。一応。
「へーいいじゃん楽しんできな。」
「うん」
「それに俺もその日出かけるしなー、、、」
「へぇ、、、誰と?」
別に兄ちゃんが誰と行こうが勝手なのだが、、、
どうしても気になる。
「快和と」
「あー、かい兄?ほんと仲良いねー」
「まーな」
かい兄こと桜木 快和(さくらぎ かいと)
兄ちゃんの親友だ。
ちなみに、かい兄はまだ許せる。
なんか、、、無害な気がするから、、、
「兄ちゃんも楽しんできなね〜」
「思う存分楽しんでくる!!」
「ははっ」
楽しそうな兄ちゃんを見て
(いいなぁ)
と思い、僕は部屋に入った。