私はガンツさんの工房に来て武器を眺めていた。そう言えば最近まで稽古で色んな剣をアイゼルさんの屋敷で触らせて貰ったけどどれもしっくりくるものは無かったな。一応武器に対しての恐怖感は無くなったのかなとは思ってるけど、。
「コレだ」
ガンツさんが工房で私に作る予定の武器を見せてくれた。
「コレって、。」
「あぁそうだ。お前が持ち帰って来たであろう白銀のメンバーの武器だな。防具もある。」
それはあってはならない。それは遺体と共に一緒にあるべきもののはずで、。気が付くと私は嫌な顔をしながら遺品を見ていた。それはもう武器じゃない。そう思うからだ。
それを見たガンツは少し少し深呼吸して私に言った
「お前。コレらを持つのは呪いか何かだと思うか?」
「当たり前だよね。」
呪い以外のなんだというのか!そう思った
「そうだな。俺もそう思う。だがな、この武器と防具はまだ生きてるんだ。粉々だがな。だからアイツらの分をお前が背負って生きて使ってくれるならそれは亡くなったアイツらにとっても本望なんじゃねえかな。」
……………………それはなんかズルい気がする
私は確かに戦闘経験を積んだ。だけどそれはやれと言われたからだ。そんな事する為なんかじゃ、。
「お前には背負って貰う。何処ぞの荷物なんかよりはるかに重い物を。」
「それはどういう、。」
リュックに責任を入れろって?んなバカな。なんて茶化す雰囲気じゃなかった。
「ガンツさん。コレらを全部持つのは無理です」
「ほう?お前は背負えないとでも?荷物持ちが聞いて呆れるな?」
そうじゃない。覚悟もまだだけど背負って戦わないといけないならそうする。でもその前に…
「私の武器はソウルウェポンで1つの武器であり防具にして貰ってもいいですか?」
ソウルウェポン
それは魂を込めた後の武器防具の事。魂が砕けるまでその武器防具は砕けることは無いが、複数の魂であればある程砕けやすいという。だからこそ基本的には武器等には1つにつき1つの魂しか込めない。そして魂と持ち主との同調が出来なければやはり砕けるのでお勧めされないやり方なのだ
「お前正気か?」
ガンツは頭を抱えながら言った。
「それでダメなら背負えないって言われてる様なものでしょ?」
武器達に認められないなら持ってても意味が無い。だからこその判断だった。
「……分かった。しばらくかかるからしばらくあっちにある短剣と杖でも持って冒険者やってろ。出来たら呼ぶからな!」
そう言われて私は適当に杖と短剣を持って工房から出ていった。
あしばらくフラフラと歩いて気が付く、。
寝る場所がない!ギルドに行かないと!