元貴side
さぁ〜て…
どうやって復讐しようかな〜
同じ目に遭わせる?それとももっと痛いこと?
同じじゃつまらない。
もっと痛くて苦しいことをしてあげないと。
僕も母さんも父さんも痛くて苦しい思いを
したんだから、彼奴は3倍痛くて苦しいことを
してあげないと、ね?
彼奴はまだ捕まっていない。
指名手配にもなって、1年も経っているにも
関わらず、彼奴は呑気にこの世界を生きている。
僕がどんなに辛い思いをしたことも知らない
くせに。僕はスタジオに向かいながらそんなこと
を考えていた。そして、またあの日事故が
起こった交差点を渡ろうとした時、
15時ごろ、
全身黒い服を着た男性が、
何かを隠し持っているのが見えた。
よく目を凝らして見ると、刃物だった。
僕は慌ててその男性の元へ向かった。
でも、手遅れだった。
また、同じ場所で人が血を流して倒れていた。
元貴『おい!!!』
僕がそう言うとその男性は僕の元へ走って来て、
僕に刃物を振りかざした。僕は慌てて目を瞑る。
母さんと父さんの元へ行くんだと思った。
また、天国で母さんと父さんと一緒に笑い合える
日々が来るんだと、そう思った。
だけど、現実は違かった。
僕の目の前に、少し髪の長い女性らしき人が
立った。僕の顔に血がかかる。
そのまま女性らしき人は道路に倒れた。
また、まただ。また目の前で人が殺された。
僕は走って逃げていく彼奴の顔を見て血の気が
引いた。彼奴は1年前に僕の両親を
殺した容疑者だった。
1年前にも同じ場所で2人の命を奪っているのに、
今も同じ場所で3人を切り付けた。
何がしたいんだ彼奴は!!!
僕はハッとして慌てて僕を庇ってくれた
女性らしき人を仰向けにした。
その女性らしき人も僕の大切な人の1人だった。
元貴『涼…ちゃん、、?涼、架、!涼架!泣』
また、また彼奴は僕から大切な人を奪った。
両親を始めとして、今日、また僕の大切な
メンバー、親友である涼ちゃんの命を奪った。
僕が涼ちゃんの胸に手を当てた時、
涼ちゃんはもう息を引き取っていた。
また、、殺した。
どうして彼奴はいつも僕から大切な人を
奪っていくのだろうか。悔しくて、悲しくて、
辛くて、涙が止まらなかった。
僕は周りの人の力を借りて、また、
あの日と同じように協同病院へ連れて
行ってもらって、診断結果を聞かされた。
また、亡くなったことを知らされた。
もう、いいって、誰かが亡くなったなんて、
聞きたくなかった。なんで…なんで、!
悔しくて悔しくて、
ただ、自分を責めることしかできなかった。
辛い、しんどい、悲しい、悔しい、死にたい。
あぁ…まただ、僕が復讐しないと、
いけない理由ができてしまった。
涼ちゃんが亡くなってから毎日、
僕は花屋で花を買って取り替えては、
また、お墓の前で手を合わせた。
僕だけの世界だったら、大切な人が亡くなる
なんてことはなかったのに、誰かを恨む
なんてこと、しないで済んだのになぁ…
信じたくない。
自分の両親も殺されて、同じバンドメンバーで
あり、親友である涼ちゃんも殺されて…
そう考えただけで、涙が止まらなかった。
もう両親が殺されて1年が経つというのに…
気持ちの整理をして、切り替えないといけない
のに…僕の頭の中はただ、
復讐することしかなかった。
涼ちゃんが殺されてから、
目の前で複数の人の命が亡くなってから、
1回もちゃんと寝れてない。
夜が1番長く感じる。
怖い。
切り替えてしっかり寝て、JAM’Sに曲を、
ミセスを届けないといけないのに、
もう、届けられないのかなぁ…
本当に、本当に悔しい。なんで悪いことも
何もしてない涼ちゃんが殺されるの、?なんで、
僕の周りの人が段々亡くなっていくの、?
いつか、若井も同じ目に、?
僕と一緒にいると亡くなるのかなぁ、
そんなこと、させたくない。
そんなこと、僕もJAM’Sも望んでない。
僕は、×××は××した方が良いということを
若井に打ち明けることにした。
自虐(じぎゃく)→自分自身を苦しめること。
コメント
7件
犯人よ、☺ぶち○したる
りょつ……うぅッ!!犯人許せん!! 私が…復讐を……!🔪🔪
涼ちゃん……なんて良い奴なんだよ良い奴過ぎるんだよ……来世でもきっと優しいんだろうな……