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日曜の夜、時計の針が10時を指したころ、俺たちは校門の前に立っていた。
「本当に行くの…?」
晶子の声はかすれていた。
裕太は笑っているが、その笑みもどこか引きつって見える。
「……」
「さぁ…いくぞ」
そう裕太が言い歩き出すと俺らも続いて歩き出した。
保育園が近づくほどに、空気が重くなっていく。
「ねぇ、やっぱり帰らない?」
晶子がそう言った。
だが裕太はそのまま門を押し開け、ギィ、と軋む音が夜に響く。
その音に、晶子が小さく息を呑んだ。
「入るぞ…」
そう言って裕太は保育園に入っていった。
俺らも後を追った。
「ねぇ…なんか気味が悪いわ」
晶子は震えながらそう言った。
中は薄気味悪くおもちゃやゴミが散乱していた。
すると俺は視界の隅に入った物を見て思わず
「……!!」
声にならない悲鳴をあげてしまった。
「どうした…!楓!」
「裕太……!晶子…これ…!」
そう俺が言った先には赤いシミがが
「…なによ…これ?」
そう晶子がいうと
「殺された子達の血…とか…か?」
そう裕太が言うと付かさず晶子は叫んだ。
「やめてよ!そういうの!」
「ご…ごめんって…」
晶子は今にも泣きそうな顔をしている。
「……行こう」
俺はそういい歩き出した。
隙間風が、通り過ぎるたび三人は体を震わせた
「やっぱりお化けが…」
そう裕太がいうと晶子が
「そ…そんなのいるわけないでしょ…」
「どうだろう…」
俺はいないって言いきれなかった。
そうしてると、裕太の足が止まった。
「お…おいあの人形動いてないか?…」
「だ…だからやめてって…!」
その、人形を見ると暗くてよく分からなかったが確かにもといた位置から少し動いていた。
やけにリアルな人形だった。
すると後ろから音が鳴った。
付かさずふりむくと、ドアがしまってしまった。
「お…おいど…ドアが…」
裕太がいうと
「風?」
晶子がそう言った。
「い…いやふいてなかったきが…」
俺は付かさず否定すると
「じ…じゃあ…」
そう晶子がいうとドア付近からなにかがこちらを見て笑った。
俺らは奥へ奥へと逃げた。