kn「ほらセラ~遅れちゃうよ~」
俺の兄、奏斗に言われ時計を見る。5時20分、バスケ部の朝練は5時45分から。普通に遅刻する。みかんを口に詰め込んで、家を出る。
sr「もっと早く教えてよ~」
kn「つべこべ言わない!2度寝するのが悪いんでしょ!」
言い合いをしながら走る。学校に着くころには5時40分になっていた。服を2枚脱ぎ、制服の中に着ておいたジャージ姿になる。奏斗と一緒に帰る約束をし、各々体育館に駆け込む。朝練を終え、教室に入ろうとすると、俺の机に人が集まっていた。その内の1人がこちらに駆け寄る。
「お前、あれ大丈夫か?」
指さす方を見ると、俺の机が油性ペンでぐしゃぐしゃと汚され、椅子には画鋲がこれでもかと雑に並べられていた。
sr「へ~」
心底どうでもよかった。別にこのくらいで傷つく程弱くない。濡らした雑巾で机を拭き、画鋲は教卓の引き出しにある画鋲入れにしまった。
「誰がやったんだろうな…」
このクラスの人ではない気がする。この前ポスターの掲示を任された時、画鋲は画鋲入れの1/3は入っていた。さっき見た時にも大体の数は変わっていなかった。まだ誰とまでは分からないが、焦る必要はない。こんな事に時間かけても意味ないし。今回の事はクラスの人に頼んで広めないでもらった。
明日もまた、やられちゃうのかな。
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