テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#ドズル社
ルナ(*^^*)
268
#日常組
KIKU🎧️
21
11
第二十三章「五人の守護者」
─古代の記憶。
六つの魔法陣が浮かぶ、巨大な石造りの部屋。
その中央に立っていたのは、まだ幼いセイルだった。
セイル「…これが、封印?」
セイルの目の前には、巨大な青白い結晶が浮かんでいる。
その周囲には、五つの魔法陣。
氷。
音。
雷。
影。
植物。
それぞれ異なる魔力が、一本の線のように結晶へと繋がっていた。
??「そうだ」
声がした。
振り返ると、五人の人影が立っている。
氷の魔力をまとった少女。
二本の剣を携えている。
エルネ「私はエルネ」
少女は静かに名乗った。
エルネ「この封印を守る五人の一人よ」
その隣には、鈴のような武器を持った少女。
フィアナ「フィアナ。封印の維持を担当してる」
次に、大きな槌を肩に担いだ男。
ガルム「ガルムだ。装置の管理は俺がする」
影の中から現れたのは、鎖を持った人物。
ミラド「ミラド。敵の魔力を読むのが俺の役目だ」
最後に。
巨大な植物を従えた少年が、のんびりと手を振った。
アシュラ「僕はアシュラ。森とか地面とか、そういうのは任せて」
五人。
それぞれ違う魔法。
それぞれ違う役割。
そして─
セイル「……僕は?」
セイルが尋ねた。
五人が、一斉にセイルを見る。
エルネが口を開いた。
エルネ「あなたは、まだ決まっていない」
セイル「決まってない?」
フィアナ「あなたは私たちとは違う」
フィアナが続ける。
フィアナ「でも…あなたの魔力は、この封印と相性がいい」
セイルは青白い結晶を見る。
すると─
結晶が、ほんの少しだけ光った。
セイル「……!」
五人の魔法陣が、一瞬だけ強く輝く。
セイルの手から伸びた淡い光が、五つの魔法陣を一本に繋いだ。
ガルム「これ……」
ガルムが目を見開く。
ガルム「五つの魔力を繋いだのか?」
セイル自身も驚いていた。
ミラド「僕……何もしてないよ」
ミラドが静かに答える。
アシュラ「違う」
セイル「え?」
アシュラ「お前は、繋いだんだ」
その言葉と同時に─
─記憶が途切れた。
pe「…っ!」
peが目を開いた。
pe「ここ…」
現在。
古代の時計塔。
peは自分の手を見つめる。
さっきまで見えていた光景は、もう消えていた。
rdがpeの隣に立つ。
rd「大丈夫か、pe」
pe「う、うん…」
krも周囲を見回す。
kr「今のは…セイルの記憶、なのか?」
sn「たぶん」
snが腕を組む。
sn「でも、気になるところがあります」
pe「何が?」
peが尋ねる。
snは五つの魔法陣を見る。
sn「さっき出てきた五人」
sn「氷、音、雷、影、植物」
snが指を一本ずつ立てていく。
sn「この五つって、今まで出てきた封印の仕組みと一致してる」
kr「つまり─」
krが続ける。
kr「五人の守護者は、本当に封印を守っていた」
rd「そういうことだな」
rdが頷く。
すると─
リナ「……でも」
リナが小さく呟いた。
全員が振り向く。
リナ「セイルは、守護者じゃなかったんだよね」
rd「最初はな」
rdが答える。
rd「でも最後には六人目になった」
リナは五つの魔法陣を見つめる。
リナ「……そう」
ほんの一瞬。
その表情が曇った。
しかし─
すぐにいつもの笑顔に戻る。
リナ「なら、まだ見えてない記憶があるはずだよ」
pe「え?」
peが首を傾げる。
リナ「セイルがどうして六人目になったのか」
リナは魔法陣の中央を指差した。
リナ「そこが一番重要なんじゃない?」
pe「確かに……」
peが頷く。
その瞬間。
─バチッ!!
五つの魔法陣が同時に輝いた。
pe「うわっ!?」
peの光魔法も反応する。
淡い光が、五つの魔法陣へ伸びていく。
一本。
また一本。
そして─
五つすべてが繋がった。
pe「まただ……!」
peが驚く。
krが目を細める。
kr「peの魔力が、守護者の魔力を繋いでる」
pe「でも……」
rdが言う。
rd「さっきとは違う」
五つの魔法陣の中央に─
六つ目の小さな魔法陣が現れた。
黄色。
まるで、光そのもののような色。
sn「……六つ目?」
snが呟く。
魔法陣の中央に、文字が浮かび上がる。
─《接続者》
pe「接続者……?」
peが読む。
すると、時計塔全体が揺れ始めた。
ゴゴゴゴゴ……!!
pe「ちょ、待って待って!?」
peが叫ぶ。
pe「また試練!?」
kr「いや……」
krが刀に手をかける。
kr「違う」
天井から大量の黒い羽が降ってくる。
その中から─
黒ローブの人物が現れた。
黒ローブの人物「ここまで来たか」
rd「黒羽……!」
rdが剣を構える。
黒衣の人物は、ゆっくりと全員を見渡す。
そして─
リナを見た。
リナ「…………」
リナの表情が、一瞬だけ止まる。
pe「……?」
peは気づかない。
だが、rdだけは見ていた。
黒ローブの人物が言う。
黒ローブの人物「予定より早いな」
rd「何の予定だ?」
rdが問い返す。
黒衣の人物は答えない。
ただ、リナを見て─
黒ローブの人物「報告を急ぐ必要がありそうだ」
そう呟いた。
リナは何も言わない。
黒衣の人物はそのまま闇の中へ消えていった。
kyo「…逃げた?」
kyoが呟く。
ru「追うか?」
ruが槍を構える。
しかし─
リナ「待って」
リナが止めた。
リナ「この先に何かある」
cn「分かるのか?」
cnが聞く。
リナ「うん」
リナは笑った。
リナ「植物の魔力が、地下から流れてる」
pe「じゃあ行こう!」
peが先頭に立つ。
pe「六人目の秘密も、セイルのことも─全部調べよう!」
kr「おい、pe」
krが呼び止める。
pe「?」
kr「……さっきの光」
pe「うん?」
kr「お前自身の魔法についても、ちゃんと調べろ」
pe「……!」
peは自分の手を見る。
そこには、まだ小さな光が残っていた。
五つの魔法を繋いだ光。
そして─
その光の奥に。
一瞬だけ。
誰かの姿が見えた。
─セイル。
セイル『僕は、ずっと待ってた』
pe「……え?」
peが振り返る。
しかし、そこには誰もいない。
ただ、青白い光だけが残っていた。
─第二十四章「地下遺跡への道」へ続く。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!