テラーノベル
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僕は、カバンに刃物を詰めて歩いた。
ただ、行くあてもなく、だけど今ならどこまでもいける気がしたんだ。
思い出のガラケーを見つめて、街を歩いた。
「(フランス!)」
僕は頭の中で声が聞こえた。
「いぎりす…」
「僕はずっとずっと、だいすきだったよ。」
震える声で、ぼそっと呟いた。
なぜかわからないけど、目から涙が出た。
もう関係ない。僕はもう死ぬんだ。
僕は名もない山に向かった。
山のふもとまで来た。
「あぁ、今から僕死ぬんだ。
もうちょっと山を登ったら、誰にも見られないまま死ぬんだなぁ。
なんだか実感が湧かないや。」
僕は言った。
冬なのに汗をかいて登った。
「(フランス?)」
「あゝ、昔一緒に登ったね。」
ふふっと、僕は微笑みを浮かばせた。
…
……
………
ほんとは…
ほんとはッ…!
死ぬのが怖い。
怖くて仕方がない。
でも、これで僕はあの国に会えるんだ。
それに比べたら、死なんて屁でもない。
登りきった。
そして僕は刃物を手に取った。
「…よし!」
これで会えるんだ。
刃物を首に添えて、刃物を食い込ませようとした。
「フランスッッッ!」
聞こえた聞き慣れた声。
「…あぁ、」
「なに?僕今忙しいか__。」
そう言いかけた時
ガシッッッ!
刃物を持つ手首を掴まれた。
あまりの握力に押しつぶされ、僕は刃物を落とした。
「何しようとしてるんだよ…ッ」
ドイツは荒く息をしながら聞いた。
僕は「はぁ…」とため息をついて言った。
「何って…見たらわかるでしょ?邪魔しないでもらっていい?」
僕はドイツの手を払いのけて、落とした刃物をもう一度手に取った。
その時ドイツは言った。
「お前が死ぬくらいなら、俺が死ぬ!」
はぁ…ドイツは何も分かってないね。
「僕には君と違って死ぬ理由があんの。」
そう言って僕はひらめいて言った。
「__それじゃ、一緒に死ぬ?」
「…」
ドイツは黙りこくってしまった。何考えてんだか。
「じゃ、僕は眠りにつくよ。bonne nuit」
そう言って僕は手を動かした。
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永世⇢ℛNui🌍💫@りむるなあ
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