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おいおい…感動の雰囲気が一気に笑いに持ってかれたぞ笑 すまない先生いい人だな…本当に信頼される理由が分かるよ! 妹ってマネーの妹かな?さあさあ誰だ??めっちゃ気になる!片割れじゃなくて両方、って好きだな!
「・・・誰だ、貴様」
と、声変わりの来ていない幼い声がそうすまない先生に問いかけた。
すまない先生はキョトンとしつつ、答えた。
「えっと、僕はすまない先生だよ?君たちは?」
そうニコニコ笑うすまない先生に警戒しつつ、その子供は口を開いた。
「・・・No.1と、No.3・・・と言っても、妹はまだ仮だが・・・」
「へぇ、変わった名前だね?」
すまない先生はそう首を傾げる。それに対し、その子供は答えた。
「・・・お前、研究者じゃないのだろう?・・・頼みがある」
と、その少年は少女を前に出す。
「・・・妹だけでも、助けてくれ」
「!?お兄様!?」
そういう兄に対し、妹は首を横に振るばかり。
それに対し、すまない先生は首を傾げ、口を開く。
「・・・君は行かないの?」
そう聞くと、少年は少し悲しそうな笑顔で答えた。
「・・・俺は・・・もう“普通”には戻れない。俺は、この手でたくさんの人を殺した。だが、妹は、妹は誰も殺していない。まだ戻れる。だから・・・」
「いや!!お兄様が行かないのなら私だって行かない!!」
と、妹は駄々をこねる。その駄々に、兄は少し困ったように妹の頭を撫でた。すると、
「わかった。・・・けどね」
と、すまない先生はその檻を思いっきり蹴破る。檻の扉が破壊された。
その子供達は目を丸くする。すまない先生は檻の欠片を踏みつつ、2人に近寄った。
「僕は“君たち”を助けたい、“片割れ”じゃなくて、“君たち2人”を」
と、すまない先生は手を差し伸べる。牢屋のたった一つの窓から光が差し込み、すまない先生の銀色の美しい髪を照らした。
2人は思わず涙が零れた。今まで、2人ともう1人だけで過ごし、周りは敵だらけ。大人や他の人を信じきれなくなっていた。でも、この人は、“この人なら”信じられると思った。
(・・・ん?何故俺はそう思ったんだ?)
ふと、少年は自分の思考に首を傾げた。
「さ、行こ?」
2人を手を引く。すると、少女が口を開いた。
「待って!ここにはもう1人、私達と同じ子がいるの!」
「うん、その子も見つける。多分、僕が探している子だと思う・・・ところで」
と、すまない先生はそこで区切り、答えた。
「・・・ここってなんの研究してるの?あと、ここってどこ?」
ズコッ
思わず2人はガクッとコケた。