テラーノベル
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ハンドレのスワテの小説です
腐向け
公式も大体はこんなん
記録者死表現あり
↑生きてます!!(ネタバレ)
不穏すぎて泣けてくる
なんでも許せる方のみどうぞ
読む人を本当に選ぶ
誤字脱字があるかもです…すみません!
まどかside
今日もいつもどうりのはずだった
朝起きたら誠一のうるさい声が聞こえてきて
健三は美味しい紅茶を淹れてくれて
誠一と健三の痴話喧嘩を見ながら食べる朝ごはんは
暖かい味がして
お昼になるまでは早くて
またいつも通り3人で僕の好物を食べるんだ
事件があったとしてもまた2人が現場に行ってくれるんだ
僕はずっと寝てるだけなのに健三はすごい褒めてくれたり
逆に誠一は寝てるだけなのに口うるさい
ほんとおかん気質、でもこんぐらいのバランスが誠一はちょうどいいんだ
ちょっと世話焼きで大変ぐらいのね
健三はちょっとお世話というか甘えすぎだよね
誠一みたいに怒ってこないのはいいけど寝息とか録音してる時は流石に引いたしびっくりしたな…
でも…こんぐらい、こんぐらいの『いつも通り』がいいんだ
この3人のバランスが心地よくて…大好き
だからいつまでもいつまでも続いて欲しかった
どんなに人間の醜いところを見ていったとしても、どんなに忘れられなくても
この2人と一緒にいたい
「ふぁあっ…、」
窓から差し込む光と微風が朝を教えた
なぜか寝ても寝てもいつも眠く、今日も重い体を起こして1日を始める
「誠一?健三〜?」
誠一のあの大きなモーニングコールが珍しく今日は聞こえてこなかった
健三の淹れる紅茶の豊かな香りが漂ってこなかった
そしてなにか嫌な予感がした
「…、」
きっと買い物にでもいっているのだろうと嫌な気持ちを押し潰して大きなベットに入る
寝ようとしても寝れず瞼をぎゅっ、と瞑る
いつものような誠一の逞しく元気な声が聞こえてこない
いつものような健三のゆっくりで落ち着く声が聞こえてこない
独り寂しくベットで、誠一のお世話しているサンルームと健三の紅茶がたくさん入っている戸棚を何度も見る
『ピンポーン』
僕の目に光が灯された
いつもなら居留守して待っているのだが今日は被っている布団を引き摺りながら玄関まで走る
「にゃ〜、」
「…なーんだ、テリーか」
2人ではないことに少しショックを受けた
だがずっと独りなだけあって誰かと会うのは少し嬉しかった
「申し訳ないけど今日の僕は休業だよ、ここまでお疲れ様またね」
「事件依頼です。」
僕の言葉を無視して言葉を続けるテリーに少し溜息をつく
「推定項目、殺人 被害、2つの死体 現場、駅のホーム 依頼要件、被害者が踏分誠一と神柴健三の2名」
「えっ」
そこからはよく覚えていない
急いで連絡を取って
でも出なくって
怖くなって
一回寝てみたんだ
でも寝れなかった
目を閉じるのもできなかった
そして気づいたらベッドにも行かずにその場で記憶に潜ってた
楽しい記憶、嬉しい記憶
誠一が、僕の誕生日に美味しいディナーを作ってくれた時の記憶
健三が、僕を一日中甘やかしてくれた時の記憶
3人で、ただ他愛もない話をしている時の記憶
全部鮮明に覚えてる
味も、匂いも、感情も全部
なんで死んじゃうの?
なんで僕を置いていくの?
一緒だって、これからもずっと3人だって話してたじゃん
聞いても聞いても答えは返ってこなくて
誠一?健三?誰に殺されたの?
僕が殺してあげる
ううん、そんな簡単には殺さない
絶対復讐するから
よくあるよね、復讐がらみの依頼
誠一も健三も、復讐は良くない〜みたいなスタンスで話してるけど、僕は違うよ
復讐なんて、暗くて嫌いだけど
2人は特別なんだ
絶対に許せない
僕が絶対に追い詰めて、一生後悔させてやる
死んでも死んでも、僕が許さない
死んだぐらいで、許されると思わないで
ネストの権限を使えば、犯人の家族なんてすぐに特定できる
…なんて言ったら、誠一も健三も怒るだろうな
会いたいよ
記憶だけじゃ足りないよ
全部覚えてるから
新しいことをしようよ
「えみ」
…誠一?これも記憶?
会いたいよ
はやく顔が見たい
触れたい
「まどかさん」
…健三まで…
声だけじゃ足りない
会って話したい
でも、記憶の映像と合ってない気が…………
「恵美っ!」
誠一が、切羽詰まった声をあげて僕を見ている
これは記憶?夢?
「…誠一…。夢でも会えてうれしい。顔、久しぶりに見た気がする」
「健三も…夢じゃなくて、生き返ってほしい…。なんで死んじゃうの?僕を置いていかないで」
2人が顔を合わせて混乱したかのような顔をする
「まどかさん、夢じゃないですよ。ずっとうなされてましたけど…大丈夫ですか?」
夢じゃない?現実?
そう分かった瞬間、僕は2人を抱きしめた
ずっと抱きしめていないと、どこか遠くへ行ってしまいそうだったから
「恵美?なんや、悪い夢でも見てたか?」
「ん、大丈夫大丈夫。俺らがついとるで」
「…まどかさん、私たちはまどかさんを置いていきませんよ。まどかさんの一生が終わるその時まで、ずっと着いていきます。なので心配しないでください。私たちは3人でスワロウテイルです」
「…ん、知ってる」
2人に掴まっていないと、どこかへ行ってしまうと思った。
2人に触れて、2人の熱を感じていないと気が狂ってしまいそうだったから。
「置いていかないで、ずっと側に置いておいて」
「僕のこと、見てくれなくていいから。僕と話さなくてもいいから、ただ隣に置いといて」
なんで僕はこんなに泣いてるんだろう
泣きすぎて声も枯れていると言うのに
2人がそんなに大事なのかな
2人の手、あったかいな
ずっと触っていたい
ずっと触っていてほしい
頭を撫でて、甘やかして
「はいはい、目え腫れるぞ?いるんだから、泣きやめ?」
「泣いてないっ!」
「目え真っ赤にして何いっとんねん…」
誠一がエプロンの裾で僕の目を擦る
誠一の服の匂いがして
安心してすぐに寝た
あ、やっと寝れた
こんなに起きてる時間が長かったの久しぶりだよ
人間は呼吸で体力を使うんだから、もう少し気軽に生きてほしいよね
あったかい
2人が側にいると、いつもより寝心地がいいんだ
ずっと、そばに居て
「恵美〜?やーっと起きたか。夕飯作ったぞ」
「…鹹豆漿じゃん。どうしたの?いつもは特別な日にしか作ってくれないのに」
「は?今日は特別な日やろ」
「え?なんかあったっけ」
「まどかさんが泣きながら側にいてと言ってくれた日ですよ」
僕はその言葉を聞いた瞬間、ぶわっと顔を赤くした
「うるさいなっ、もう忘れてよ…」
「いいえ、絶対に忘れません。録音でもしておけば良かったですね…」
「したら本気で怒るからね」
「…分かってますよ」
「いや、絶対納得いってないやろ」
「うるさいですね、処しますよ」
「なんでやっ!」
僕はクスッと笑って
2人を見た
「なに笑っとるんや…」
「いーや?なんでもない」
この気持ちは、2人だけには秘密
いつか、いつか言える時が来たら
しっかり面と向かって言うよ
書き切った…
去年の11月ぐらいに書いて、長い間放置してたんですけど
書き終わりました!!
更新停止とか言ってるのに図々しいですね
スワテの小説書くの大好きなのでまた書くかもしれません
長い小説読んでくれてありがとうございます♪
コメント
1件
これ公式が出していたモーニングルーティンのやつでは⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️ めちゃくちゃ久しぶりに思い出した最後で一気に「は!?!?!?!?!?!?」ってなったやつだ懐かしい