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junp_Sn-Fk.
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#ざつだぁぁぁぁあん!!
あべさく正義♡
61
通話を切った後にやってくる、わずかな静寂はずっと昔から苦手だ。
それまでの楽しい時間がリセットさてしまう、あるいは、悲しみがより増幅されてしまうような気がするからだ。
さっきまでめめとFace Timeで話していたのが、夢じゃないかしら…。
康二はそんな風に思えて、鼻の奥にツンとくるあの感覚とほんの少し、戦ってみた。
目頭に込み上げてくる熱い気持ちを溢れさせずに済んだが、しばらくソファから動けなかった。
めめも向こうで頑張っているんやなぁ…。
窓から見える東京の空はどんより曇っていて、小さな箱の中にいるように狭い。
目黒がインスタにアップする空は、いつでも透き通った晴れた空で広々している。
同じ空でも全然違うんやな、俺も見てみたい…。
昔からカナダは憧れの場所だ。
あの風景の中で最高の写真を撮ってみたい。
風景もいいが、今なら最高の被写体もいる。
いくらシャッターを切っても、きっと足りないはずだ。
そんなことをぼうっと考えながら、ふと思い立ちソファから立ち上がる。
ベッドルームにあるデスクトップの電源を入れ、これまで撮影した写真たちのフォルダを開く。
年、撮影場所や人で細かく分かれたフォルダを開けば、康二が大切にしてきた思い出が一気に溢れ出してきた。
写真1枚ずつスクロールすると、途端に耳元にいつも隣で聞こえてきたあの心地よいテノールが聞こえてくる。
ちょっ…!いきなり撮るなよ!
お前、ふざけすぎ
今のどうだった?
康二、こっちこいよ
やめろよ、触んなって
嘘だよ、悪かったな
康二、ウケてよかったな
ありがとう、康二
康二、
こーじ、
隠していた気持ちが一度溢れ出してくると、もう自分では止められなかった。
ベッドサイドでこちらに微笑むジョージを抱きしめると、そのままベッドに倒れ込む。
誰もいない部屋。
声を殺す必要などないはずなのに、まるですぐ隣にいるその人に気づかれてないように、声を押し殺して涙を流した。
いつの間にか降ってきた雨はあっという間に土砂降りに変わり、窓を容赦なく叩きつける。
あんなにいい天気だったのに、それはまるで今の康二の心のようだった。
早く会いたい。
いつかのように、九人で笑って、泣いて、全員揃ってライブをしたい。
そして、またたくさん思い出をファインダーに納めたい。
いや、久しぶりに会うのだから、ファインダー越しではなく、ちゃんと真っ直ぐ向き合いたい…。
次に会ったら何を話そう…。
話しも聞きたい…。
早く会いたい…。
コメント
1件
読了しました。めめとの通話が切れた後の静寂、康二の心がじわじわと伝わってきました。昔の写真をスクロールするたびに聞こえてくるテノールと笑い声、その記憶に押し潰されそうになってジョージを抱きしめるシーンが特に切なかったです。曇った東京の空と、めめのインスタの晴れた空の対比もグッときました。雨が心の象徴になってるのも美しい。会いたい気持ちが溢れて止まらない、この静かな執着のような感情、すごく刺さりました。NIKITAさんの描く距離感と温かさ、大好きです。続きもじっくり読ませてください🌙