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あ、最高ですね!(444で♥️が押しにくい...)
尊…✨️日本が泣くとかいいな✨️というか韓国、新たな自分のの性癖の扉を開いてて草ww北朝鮮も韓国も仲悪いからいつか取り合いになりそう…グ腐腐腐腐腐腐腐。妄想してきます☆
北朝鮮と韓国は兄弟である(どちらが年上かは不明)。
そして同時に、視線が合えば一瞬で喧嘩が始まるほどの超絶不仲でもあった。
なのに、どちらも現国だという関係上どうしても同じ学年になってしまう。
しかも運の悪いことに席は近く。これではもう、喧嘩をしろと言われているようなものだった。
韓国(まじで北のやつ……! いちいちムカつく! 今すぐどっかいけ)
北朝鮮(南の野郎……ジロジロ見んなうざってえなぁ…? いいぜ、売られた喧嘩は買ってやるよ⁉︎)
水と油、犬猿の仲、混ぜるなキケン。
形容する言葉はいくらでもあるだろう。
そしてその喧嘩が行きすぎた結果––––。
韓国「はぁ⁉︎ 俺に勝てると思ってんのかよバカ北!」
韓国が北朝鮮へ向け、拳を振り上げたのである。
教室は想定外の事態にざわめく。しかし、誰も止めようとしない。いや、止められないの間違いだ。
韓国はこの教室で、TOP5に入る強さなのだから。
北朝鮮「てめぇっ……!」
反応が遅れた北朝鮮は、避けようがない。反撃か、防御か。どちらにしても、この体勢からでは厳しい。
韓国が本気で殴ろうとした瞬間。
日本「––––危ないっ!」
間に日本が割り込んだ。
急に知らない姿を目の前にした韓国は、慌てて踏みとどまろうとするが止まりきれない。
そのまま、日本の軽い体を押し倒すようにして倒れ込む。
当然、後ろにいた北朝鮮も、韓国と日本に巻き込まれる形で後ろにぐらりと倒れる。
そして、後ろの窓ガラスにヒビが入り、
と、いうわけであった。
日本「……っ」
日本は恐る恐る目を開ける。その瞬間、困惑している韓国が目と鼻の先に見えた。
韓国「な、なにいきなり割り込んでんだよ⁉︎ っていうか……」
韓国はギロ、と日本のことを睨みつける。
そして、ありったけの嫌悪の念を込めた声で吐き捨てるように言った。
韓国「お前……大日本帝国の兄弟だろ」
日本は驚いた。日本自身は韓国のことを知らなかったのだ。なのに、なぜ陸兄さんのことを知っているのか。
日本「な、なんで知ってるんですか?」
韓国「あはっ、吐き気がするほど似てるからに決まってんじゃん」
そうして、韓国は光のない目のまま乾いた笑いを浮かべる。
空気が一瞬にして冷える。
しかし、それを破ったのは北朝鮮だった。
北朝鮮「ほっそ」
ひょい、と北朝鮮は、いとも簡単に日本の腰を掴んで持ち上げた。
身長が低ければ体重も軽い日本は持ち上げやすい。
急に視界が上になった日本は「わっ⁉︎」と声をあげて驚く。
バタバタと暴れる日本を適当にいなしながら、北朝鮮は興味ありげに日本の顔を覗き込む。
北朝鮮「へえ? 俺たちの喧嘩に割って入るとか、どんな命知らずだよw 入れば自分も危ないのにな?」
日本「え、えと、それは……」
韓国「おい北、降ろせ」
韓国は忌々しげに北朝鮮に圧をかけている
しかし北朝鮮は、にやっと笑って、
北朝鮮「嫌だね」
と断った。
北朝鮮「別にいいだろ? お前だって、今日家出る前から『日本家の奴とは関わらない』って嫌ってたじゃねぇかw」
日本「え”……」
日本は目を見開いた。それはそうだろう、日本からしたら、顔も知らない国からすでに嫌われていたのである。
「誰にも嫌われずに平和に過ごす」をモットーにしている日本からしたらあまりにもショックだ。
日本「……うぅ」
日本は、北朝鮮に持ち上げられて何もできないことと、最初から嫌われていたことに、うるうると涙を浮かべた。
韓国「は……っ⁉︎」
韓国が驚きに目を見開いたことに、日本は濡れた視界のせいで気づかない。
すると、
教室の扉が開いて、誰かが入ってきた。
国連「全く……やはり統括が大変ですね、EUがもう胃を痛めてましたよ」
最初に入ってきたのは国連だった。
真っ白な翼と光輪、EUのように乱れのないスーツと、中国にも劣らない美しいまつ毛が目を引く。
ため息をつく国連。
すると後ろから、ぬっと背の高い誰かが姿を見せた。
氷のように冷たい目を持つその国は、ロシアだった。
ロシアは不機嫌そうに舌打ちしつつ、教室の隅へずんずん歩いていき、気配を消すように静かに壁にもたれた。
国連はやれやれと首を振って、北朝鮮と韓国に目を向け、にこりと笑った。
国連「先ほどからここの様子は見ていました。さておふたりとも、少しこちらへ来ましょうか」
世界をまとめる組織(ここでは校長)の、悪魔的な笑みである。
説教コースなことと、逃げればさらにそれが重くなることは、容易に想像できた。
北朝鮮「チッ……」
韓国「はぁ……」
2カ国は、渋々といった様子で、国連に近づいた。
国連「別室で話をしましょう? じっくりと」
有無を言わさぬ迫力。やっと北朝鮮から降ろしてもらえた日本も、思わずびくりと震えた。
2カ国は連行されていく。
カナダ「日本君、大丈夫? いきなり走っていったからびっくりしたよ」
日本「あはは……大丈夫ですよ、カナダさん……心配していただいてありがとうございます」
苦笑いをしながら、日本は先ほどのことを思い返す。
北朝鮮と韓国の喧嘩。日本が止めに入らなければ、かなりまずいことにはなっていただろう。
日本は争いを好まない。誰かが傷つくことに耐えられない優しい国だからである。
日本(でも嫌われてたのはショックですね……まぁ、これからです、これから頑張ればいいんですから!)
超ポジティブ思考で、日本は気を持ち直し、他の国との交流を再開した。
目の前に北の背中が見える。
憎たらしい。俺をかつて支配したあの帝国も、北も、全部全部。
歩きながら考える。
憎たらしいはずだ。なのに、この感情はなんなのだろう。
あの恐怖の記憶の中の人物に似た、でも少し違う日の丸。気が弱そうで、帝国より少し目が大きくてキラキラしてて、細くて、弱そうで、でも確実に帝国と血の繋がる日の丸。
そいつが、俺の下にいて、俺を見上げていた時の感情。
そして、今抱いているこの黒いもの。
––––あぁ、そうか。
優越感と嗜虐心。
俺は負けない。俺はお前より強い。かつて支配された身でも、今ではお前を支配できる。なんて心地いいんだろう。
あの、涙を浮かべてこちらを見る表情。驚きと悲しみを孕んだ瞳。
傷をつけたらどんな反応をするだろうか。殴ったら? 噛んだら? 首を絞めたら?
泣き叫んで抵抗するかな。それとも、許してって縋ってくるかな……?
この感情はおかしいのだろう。
だけど、それでいい。それでいいんだよ。
おかしいのは元々だ。
支配された時から、無理やり日本語を覚えさせられた時から、立てなくなるまでこき使われた時から、蔑まれた視線で見られた時から、
あぁ、頭がくらくらする。
絶対に逃さない。俺が支配して、壊し返す。
俺が未来で、あの帝国のように裁かれ、世から姿を消したとしても‼︎