死にたい。
そんな馬鹿みたいな感情が僕の中にぐるぐるぐるぐる渦巻いてる
人間関係も、生きるのも全部全部疲れた。だから今日、僕は電車に乗って死ねそうな所を探す。誰にも止められないような、静かに死ねそうな所
適当に電車にしばらく乗ってから見たこともないような薄気味悪い駅で降りた。暗いとは言えども、夜のような暗さではなかった。駅全体が真っ黒で、看板もほとんど黒色に塗りつぶされてる。行き先が書いてある看板もあったけど文字化けしてたり、蔦が絡んでたりで読めやしなかった
ここでどうやって死のうか考えていたら、天井に吊られてるスピーカーから、ノイズ混じりの声が聞こえてきた
『間もなくホームに…ザー…「影」が……ザー参ります…ザー…大変危険ですので…ザー…白線の内側までお下がりください…』
アナウンスが終わった瞬間、目の前をドス黒い何かが通りすぎると同時に僕の視界が暗転した
しばらく眠ってしまっていたらしい。目が覚めたら、僕は電車内の座席で寝転がっていた
ここはどこだろう。窓の外は暗くて、1寸先も見えない。電車なのに全く揺れがなくて、不思議な感覚だ。電車内はかなり昔のデザインで、横にまっすぐ緑の座席が続いていて、上には荷物置き用の棚があった
僕が席を立って、電車内を見回していると後ろから聞き覚えのある声で話しかけられた
???『お目覚めですか?少年』
人間の喉から出ているはずなのに無線から出たようなノイズの混じった声に、僕は驚いて振り返った
そこには、1人の男がいた。僕よりも10センチくらい背が低くて、黒のスーツに、手袋。真っ黒な軍帽には五角形の中に「死」という赤色の文字が書いてある紋章がど真ん中にあった
僕「…誰…?それにここは…?」
???『おや、申し遅れました私はこの亡霊列車の車掌です。名前などは特にございませんので、お好きにお呼びください。』
僕「亡霊……列車…」
車掌『ええ、そしてもうひとつ。貴方は今から晴れて死人になりました』
僕「…え…?」
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