「は、はい。以後気おつけます」
独華の勢いに押し負けた。どうして、このドールの主は礼儀正しいのに、このドールはそうでは無いのか、なんて悩んでいると、最後の招待客が来たようだ。
ベルギーのドール、白蓮がシルバーのヒールをコツコツと鳴らして此方に向かってくる。
白蓮は、ビターチョコレートを思わせるようなワンピースにシルバーのネックレスを身に着けている。髪色は、黒ベースに内側が濃い黄色、毛先 は紅色をしている。相変わらず何処か不思議な雰囲気を纏っている。
「お久しぶりですね、欧華さん」
「お久しぶりです。白蓮さん」
そう久々に白蓮と言葉を交わした。
「この面々が集まるのは珍しいですね」
少し楽しそうに白蓮はそう言って笑った。
「えぇ、普段は誰かしらが忙しくしていますから。本当は、仏華さんや伊華さんも呼びたかったのですが、生憎お二人は忙しいようで、ですが、今回は、白蓮さんと独華さんが来ました」
そう言った私の顔は幸せそうだったと思う。
そんなこんなで楽しいお茶会をしていると、蘭華は完全に寝落ちした。白蓮は少し眠そうだ。
「あら、私は蘭華さんを客間に連れていきますから、白蓮さんも着いてきては?」
そう言うと白蓮は眠そうな顔で静かに頷いた。
蘭華は以外と身長が高いので運ぶのが大変だ。そういう時には、引きずるのが最適解だ。
連華と独華二人だけにするのは少し癪だが、仕方あるまい。
「欧華、笑った、〜。よ、った」
運んでいる時蘭華がそんな寝言を言っていた。余程幸せな夢でも見てるのだろう。
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