叶わぬ恋〜愛してるって言っても良いですか〜
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「 ほら、辰哉様起きてください 」
「 …まだねたい。 」
「 駄目です、今日は大切な日なんですから… 」
「 俺にとっては大切なんかじゃない。 」
「 … 」
「 …まだ大介と話していたい。 」
「 …話は出来るって、…言ってるじゃないですか、 (笑 」
「 …他の奴と付き合いたくない。 」
「 …しょうがないですよ、そういう家系なんだから。 」
「 好きな人ぐらい自分で見つけるよ 」
「 俺だって…見つけて欲しいですよ。 」
「 でもそれは許されないことなんです 」
「 …もう時間です。今起きないとやばいです、 」
「 ねぇ大介、…もう俺専用の執事じゃなくなるんでしょ。 」
「 … 」
「 兄さんから聞いた。
そこら辺の奴らと同じ風になるんでしょ 」
「 …しょうがないです、雇われている側なので。 」
「 嫌だ、 」
「 …辰哉、この世には
自分の思い通りにならないことばっかなんだよ、」
「 …でも、 」
「 俺だって…思い通りじゃないよ、
これまでの…人生 」
「 なにそれ、俺と出会ったことか嫌だったわけ? 」
「 違う、 」
「 違くないでしょ、幻滅したわ。 」
そういうと辰哉…辰哉様は
起き上がって部屋を出ていった。
「 いっそ…このままでいっか、 」
もう俺と辰哉様は無関係になろう。
そう思って咄嗟に言った言葉がこれまでの人生だった。
「 …もう会わねえよな… (笑 」
これを機に
俺の担当は辰哉様専用執事から
食事の方へと移される。
もう会うことは、無いに等しいだろう。
遠目から見守るだけで良いんだ
それだけで…俺の幸せは掴み取れる。
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