「 初めまして、
波に留守の留と書いて波留…と言います。 」
世の中の女はこんな奴なんだ…と何回思っただろうか、
何回…彼奴に愚痴っただろうか、
でもこの人は何か違うものを感じた。
「 …深澤辰哉です、 」
どんどん話が進む中、
「 すみません、少し席を外させていただきますね、 」
「 はい、 」
「 辰哉様、結構良さそうじゃないですかっ、 」
そう囁いてくる周りにいる執事達
でもそこにはあの人がいない。
一番若そうな執事に聞いてみた。
「 だ…佐久間は?何処。 」
「 さ、さくまさんは…あちらです…かね、 」
その指す方向には
周りにある花壇の拭き掃除を行っている大介がいた。
「 うわっ…!? …ねこちゃぁん、 (微笑 」
動物を見た時に見えるあの笑顔が俺は大好きだった。
んだおれ、未練たらたらみたいじゃん、(笑
「 ねぇあんた、休むんじゃないわよ。 」
「 … 」
そう彼女の母親に言われたのは、
俺の最愛の人。
「 申し訳御座いません 」
「 娘は猫アレルギーなの。気を付けてくれる? 」
深々と頭を下げて、自分の作業に戻る大介。
「 変な髪色で変なことするわねぇ… (笑 」
大好きな人が貶されるなんて嫌だった
許せなかった
「 … (椅子倒 」
「 ちょっ、辰哉 」
「 (走 」
「 …辰哉様、 」
「 大介、行こう。 」
「 駄目です、 」
「 …ここで思い通りになんなきゃだめなんだよ (手掴 」
「 っ… 」
走れ、走れ…
どんだけ息が切れてても
それは大介も同じだから。
辛くなっても走る。
タヒにたくなったら一緒にタヒぬ。
運命共同体ってそういうやつでしょ?
あれ、ちがう?(笑