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その日は舌打ちから始まった。
月陽は何時も朝起きると30分位本を読んでから起き上がる。
今日もいつもと違わず本を読んでいた。
ただ、いつもと違ったのは読んでいた小説が死ぬほどつまらなかったという点。
最後の方などほぼ速読のような読み方で文字を追うだけで、感情移入も何も無かった。
そんなわけで最悪のスタートとなった。
月陽は意図的にスマホを見ないようにして立ち上がる。洗面所の鏡には不機嫌を隠す気もない眉間に皺のよった顔がある。
「昨日の残り……は、ないか」
(昨日何食べたっけ、覚えてないや)
まだまだ春休みは有るし、でもやることは無い。
そうなると休みは長く、少しだけ苦痛を伴う。
何だかもう、朝ご飯すら面倒くさくなってきた。
このまま、床に寝そべりそのまま朽ちて行けなたらなんて、くだらないことすら浮かぶ始末。
「はぁ、図書館行くか……」
開館は10時、午前は復習でもして午後から行くことにしよう。