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『三章 パラノイド・ノイズ』
【3番ビル内】
3番ビル内はどうやら劇場のようだった
秘「…デカいな…」
音「そうかな?ちゃっちくない?予算がなかったのかな」
秘「…モノクマに聞けよ」
音「やだよ、ヌイグルミと喋るのは幼稚園児まででしょ」
すごい偏見だな
秘「一つずつ見て行くか」
俺は徐に座席に座ることにした
秘「うわっ…フカフカ」
座席が高級食パンのようにふわふわで体が沈みそうになる
飯「…沈む……」
秘「飯田橋も座ってたのか…」
飯「うん…この椅子フカフカすぎない?」
秘「だよな…なんだか眠くなって…」
天「二人して何してるんだよ」
そこへ缶ジュースを二つ持った由鶴が来た
飯「あっ、由鶴。おかえり」
さっきとは打って変わって、飯田橋は勢いよく椅子から降りた
秘「…本当に二人は仲良いよな」
飯「そうかな?」
天「そう言われると恥ずかしいな…」
秘「本当に仲が良くて羨ましいよ…」
天「…舞台上で羽衣がなんかしてたから見に行ってみれば…」
飯「顔赤いね」
天「………」
由鶴は顔を真っ赤にして黙ってしまった
俺は由鶴に言われた通りに舞台上へ行くことにした
秘「…エソラ、何やってるんだ?」
エソラは千代のスカートを捲り、顔を突っ込んでいた
兎「ハ、ハナビさん!?いや…これは別に…!」
羽「パンツチェックだよ!千代ちゃんの!」
兎「エソラちゃん…!」
秘「…」
羽「あ、それより…千代ちゃんが見せたいものがあるってさ!」
兎「えっと…見ててください…」
千代は舞台の袖に近づき、ボタンを押した。
すると…
秘「おお!」
床が上がり、エレベーターのようになっている
兎「どうやらここから上がったりできるみたいで…」
秘「こんなのよく見つけたな!」
兎「いや、これはエソラちゃんが…「本当にすごいよね!千代ちゃん!」
秘「?とりあいず降りてみるか」
兎「ですね…エソラちゃんも…」
羽「これ降りる時もここでボタン押さなきゃいけないから、二人で行って来なよ!」
秘「じゃあ二人で行くか」
兎「は、はい!」
俺たちはエレベーターのようなものに乗り込み、下へと降りて行った
【楽屋】
下には楽屋のようになっていて、広い
兎「和風ですね…!」
秘「だな、こういうの好きなのか?」
兎「昔演劇部だったので…その名残で好きなのかもしれません」
秘「演劇部か、ちょっと意外だな」
音「あれ?羽衣から乗り換えたの?」
目の前にいたのは鬼の仮面を被った睡蓮の姿だった
秘「うわっ…びっくりした。…乗り換えたも何も付き合ってない」
音「そっか、ていうかここすごいね。」
音「色んな小道具が置いてあるよ、ほら」
睡蓮は模擬刀と白い着物を取り出した
秘「やっぱり劇場だからかな」
兎「ですね…!お化粧品も置いてありますし…」
千代は化粧品が気になるようで、チラチラと目線をドレッサーに向けていた
音「…そろそろ上がろうよ」
音「ここからエレベーターで上に行くには、上からボタンを押してもらわないといけないんだよ」
兎「じゃあエソラちゃんに…」
音「羽衣なら、今頃天谷とイチャイチャしてるからいないよ」
イチャイチャって…本当に人の恋愛話が好きなんだな
いや、おちょくって遊んでるだけか
秘「じゃあどうやって帰るんだ」
音「こっちに階段があるからそっちから帰ろう」
俺たちは睡蓮についていきながら、床が軋む廊下を抜け、階段を登っていった
秘「…それで、睡蓮。瑞稀はどこにいる?」
音「…さぁ」
秘「約束だっただろ。」
音「明日になったら教えてあげる。それまで待ってなよ。」
秘「…」
その日は俺は部屋に戻り、1日を過ごした