テラーノベル
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注)1の時とは世界線も何もかもちがいます。
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💙「んねぇ、腹減った」
❤️「はいはい」
💙「はい、は1回」
❤️「は〜い」
ぷく。
今、可愛い可愛い白フグみたいになってるのは、俺の幼なじみである渡辺翔太。
俺の部屋に突然遊びに来て、ソファにうつ伏せになりながら買って来たらしい雑誌をパラパラとめくっている。
💙「うひゃー、コレ、良さそう」
とか
💙「やっぱ韓国もっかい行かねぇと…」
などと一人でブツブツ一人言を言っている。
そうこうしているうちに、キッチンからデミグラスソースの香りが漂う。
💙「!!」
無いはずの猫の耳と尻尾が立ったような反応を見せ、翔太がキッチンへとやって来る。
💙「なになになぁに?何作ってるんだよ〜?」
後ろから覗き込むようにして、肩越しに俺の手元を見る…。
その時ふと、翔太愛用の香水の香りがして、どきっ、としてしまう。
💙「ねぇ、なに?」
翔太の目が俺を不思議そうに覗き込む。
❤️「に、煮込みハンバーグ」
💙「やった♡」
翔太の好物だから、と言い添えた言葉は、小さくか細くなって、翔太の耳には届かなかった。
離れていく翔太を熱い視線で見つめる。
鈍ちんの翔太のことだ、きっと俺の気持ちなんかには気づいてないだろう。
ピロリッ。
💙「お、ひかるだ」
翔太は尻ポケットに入れていたスマホの画面を確認すると、嬉しそうにメッセージを確認しだした。
ひかる?
メンバーの岩本照だろうか?
そう言えば二人は最近距離が近い気が、、、
翔太は嬉しそうに返信すると、またすぐに『ひかる』から返信が。そのラリーは俺が二人分のハンバーグを皿によそり終えるまで続いた。
❤️「翔太、冷めちゃうよ」
💙「あ、いっけね」
スマホをしまい、大人しく着席する翔太。言い方に険がでてしまったなと、自分の心の狭さを呪いながらナイフとフォークを渡す。
💙「んー、俺、箸でいいや」
翔太用に買った、青い箸をにこにこと受け取ると、翔太はハンバーグを口に持って行き、
💙「うまっ!!」
と可愛く微笑むのだった。
💙「んじゃ、ごっそさん!またねぇ」
❤️「おやすみ」
翔太を戸口まで送り、ため息混じりに戻って来る。
お察しの通り、俺は翔太が『好き』だ。
でもこれはいわゆる一方的な想いというやつで、一度も翔太に自分の気持ちを口にしたことはなければ、翔太の気持ちを確認したこともない。
メンバー全員の仕事の後で、たまに、それこそ2ヶ月に1度くらいのペースでこうして翔太が気まぐれに我が家に来るようになってから2年ほどが経つ。
俺は近すぎて遠い、幼なじみへの想いを拗らせ始めていた。
❤️「もっと早くに言ってれば…。これじゃ俺、親戚のお兄さんポジじゃん………」
翔太が綺麗に洗って片付けてくれた、食器たちを沈んだ気持ちで眺めながら、俺は深い深いため息を漏らすのだった。
コメント
4件
とか言いながらしょぴは舘様が好きと見た!!💙
しょっぴーは舘様の気持ちには気づいてないよね ひーくんが好きなのかな? 舘様か好きだといいな❤️