テラーノベル
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――翌日。
花屋。
樹里が花を整えている。
そこに、無言で入ってくる愛空。
樹里「……愛空ちゃん」
愛空「……」(無言で近づく)
そのまま、抱きつく。
樹里「……そっか」(すぐ理解する)
愛空「……無理だった」(小さく)
樹里「うん」
愛空「ちゃんと聞いた」
樹里「うん」
愛空「ちゃんと終わった」
樹里「……うん」
愛空「……なのに」
愛空「全然、終わってない」
――力が抜けるように、寄りかかる。
樹里「当たり前だよ」
愛空「……」
樹里「そんな簡単に終わるなら、苦労しないわ」
愛空「……じゃあどうすんの」
樹里「……時間かけるしかない」
愛空「無理」(即答)
樹里「……だよね」(苦笑)
――少しだけ沈黙。
愛空「……ねえ樹里さん」
樹里「なに」
愛空「なんでそんな普通でいられるの」
樹里「普通じゃないよ」
愛空「普通だよ」
樹里「全然」
愛空「だって蓮くんとさ」
愛空「ちゃんと笑ってるじゃん」
樹里「……」
愛空「ウチ無理だよ」
愛空「好きな人目の前にいたらさ」
愛空「普通とか、無理」
――樹里は少しだけ目を伏せる。
樹里「……慣れだよ」
愛空「……」
樹里「壊れきる前に、線引くの」
愛空「……できない」
樹里「……」
愛空「もう遅い」
――その言葉に。
樹里は、何も言えなかった。
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