⚠️注意⚠️
左手君がひたすら(心身共に)弱ってます。
体調不良(過呼吸等)があります。
それでも良い方どうぞ!!
左手視点
真っ暗な路地。そこには俺と兄貴、そして千トがいた。
自分より前を歩いている2人にイタズラでもしてやろうかと思い、2人の肩に手を置こうとする。
左手「兄貴〜!!千トっ!2人だけで話すとか酷くね〜?俺も混ぜろよっ!!」
すると、
パンッ!!!
静かな路地に乾いた音が轟くと同時に自分の手に痛みが生じる。
左手「い゙ッッ…!! 」
右手「その汚い手で千トを触らないで頂けますか?不潔です。」
左手「はぁ?何言ってんだよ兄貴。不潔とか失礼じゃね 、 」
右手「赤の他人の貴方が気安く触るな。と言っているんです。」
”赤の他人”その言葉に少しショックをうける。確かによく口喧嘩だってするし、素直に仲のいい兄弟です。なんて言えない関係だが、どんな地獄も兄貴と共に耐え抜いた……いや、兄貴と一緒じゃなかったらもうとっくに〇んでた。の方が正しいか。
とにかく、唯一血の繋がった家族なんだ。
さすがに傷付く。
左手「ッ゙ッ、!!赤の他人……?ははっ、笑えねぇ冗談言うなよなぁ…俺ら双子で千トは一緒のハウスだろ?」
右手「……」
千ト「右手君、もういいよ。行こう?」
右手「…そうですね。」
左手「ぇ……?」
そうして、千トと兄貴はどんどん闇の中へ消えてゆく。今すぐ追いかけたいのに、足にちからがはいらない、どうしておいてくの……?なんで走れないの?はやく、ふたりのもとに行きたいのに……
色々な感情が溢れ出てきて、冷静を取り戻すことなんて出来なくて、どんどんパニックになってくる。
こんな時兄貴はいつもそばに居てくれた。
でも今は居ない。目から大粒の涙がでてきて、息の仕方が分からなくなる。
くるしい、いやだおいていかないで……
ひとりにしないで……!!
目が覚める。
目線の先には見慣れた天井。カーテンの隙間から見える空はまだ少し暗く、事務所の中には時計の針が動く音だけがしている。
いつもは自分が笑う声、千トが泣く声、兄貴が怒る声。色んな声で溢れるこの事務所は今は酷く静かだった。
………もし、兄貴と千トが居なくなっていたらどうしよう。そんな考えが脳裏をよぎる。
ヒュッ
やばい。なんて思った時にはもう遅く、喉からは風が抜けるような音がしていた。
それから体感1時間ほど立った時、もしくはそれ以上かもしれないが。
ようやく落ち着いてきた呼吸に安堵しもう一度眠ろうと思い目を閉じた瞬間、アラームが鳴る。
ベッド脇のデジタル時計に目を向けると、
6:30 の文字、どうやらもうこんな時間になっていたようだ。
睡眠不足と過呼吸による倦怠感を無視し、リビングへ向かう。
だが、自分の体は想像以上に弱っていたらしい。リビングに行くだけなのに大分時間が経ってしまった。
リビングの前につき、ドアノブに手をかける。
本当に居なくなっていたら…なんて事をま考えて少し呼吸が早くなる。
ガチャッ
左手「……おはよ」
右手「おはようございます、左手。こんなに早いなんて珍しいですね。」
リビングにはいつもと変わらず兄貴がいた。
そして、「おはよう」といつもと変わらない挨拶をしただけなのに酷く安堵する。
左手「兄貴……」
右手「?なんでしょう?」
そうして兄貴に近づき、兄貴の手を取る。
とても暖かい。兄貴はちゃんとここにいるんだ。いきてる。ちゃんと、……ここに…
右手「左手…?なぜ泣いているのですか?」
左手「ぇ?」
ポタッッ ポタポタ
自分の目から床へと涙がおちる。
どうやら、自分は泣いているらしい。
左手「え?なん…で」
自分でも訳が分からない。
ガチャ
千ト「おはよ〜、右手く……あれ?今日は左手君も起きてる!!珍しいね〜ッて、え?」
自分と兄貴だけの空間に千トがくる。
千トに見られてしまった。泣いているところを……
これ以上見られたくなくて、反射的に兄貴の胸の中へ飛び込み、抱きつくようにして顔を隠す。
右手「わッッ!!ちょっと左手…!本当にどうしたんですか?」
左手「べッつに、なんでも……」
そういうがまだ涙は止まらない。
それどころか兄貴に抱き着いて顔を埋めているから苦しくなってきている。
また過呼吸気味になってきた頃。
千ト「左手君、」
左手「……なに」
千ト「1回離れよう?そうしてると左手君も苦しいでしょ?」
左手「………」
千ト「大丈夫だよ。ね? 」
千トは微笑みながらそう言う。
本当は泣き顔なんて見せたくないが、それはまぁ後で誤魔化すとして、言われた通り兄貴から離れる。
千ト「偉いね、とりあえずソファ座ろっか。右手君暖かい飲み物作ってくれる? 」
右手「わかりました。」
パタパタ
兄貴がキッチンへと歩いていく。
その間俺はソファに座り、この涙の言い訳を考える。
すると、千トが少し屈んで視線を合わせながら自分に問いかける。
千ト「左手君、どうしたの?どっか痛い?具合悪い?」
左手「そんなガキみてぇな理由で泣かねえよ、グスッ、 」
千ト「じゃあどうしたの?」
左手「……ズビ」
静かな空間に自分の鼻水を啜る音が響く。
俺も千トも黙ったままだ。
そんな時間が続く。
コトッ
目の前に湯気のたったココアが置かれる。
どうやらもう兄貴が戻ってきたようだ
右手「どうぞ。熱いので火傷しないように」
左手「……さんきゅ、」
マグカップを持ち、フーフーと息を吹きかけてからココアを口内へ流し込む。
ココアはとても暖かくて、優しい味がして冷えきった自分の心と体を暖めてくれる。
マグカップは千トがお揃いにしたいと買ったもの。もし、2人が居なくなってしまったらこのマグカップは使えないし、兄貴の作ったココアも飲めない。
そんなことを想像して余計に涙が溢れてくる。
左手「ぅ……ズビぇ゙グスッ」
右手「左手…」
さらに泣く俺を見て、兄貴が少し顔を歪める。
千ト「左手君、大丈夫だよ。大丈夫。だから何があったのか話してみて?
僕に嘘をついてもすぐにバレるって君が1番分かってるはずでしょ?」
そうだった。コイツに嘘をついても、どれだけ黙っても、皇千トには「読心」がある。もう、この際どうでもいい。
全て話してしまおう。
左手「……夢、見たんだけど」
千ト「夢……?」
それから俺は全部を話した。
2人に拒絶されたこと。
兄貴に赤の他人と言われたこと。
2人がどこかに行ってしまったこと。
口に出してしまうと、より夢の内容が鮮明に思い浮かんでしまって頭が真っ白になって、上手く喋ることが出来なかったけど2人は最後まで聞いてくれた。
千ト「そっか……」
左手「グスッ、ぅ゛あヒック」
右手「大丈夫ですよ。私達はちゃんとここに居ます。絶対離れたりしません。」
千ト「うん!!だからね、もう我慢しないで。必ず、ここに居るから。」
左手「ゔぁッ、ぁ゛グスッ ぅぇ゙ッ ふぁ゙ぁ」
それから、ずっと声をあげて泣いていた。
泣いてるあいだもずっと千トが手を握ってくれて、兄貴が抱き締めてくれた。
心からじんわりと溶けていくような感覚がして、それはさっき飲んだココアよりも暖かくてもっと優しかった。
左手「グス……んぅ゙」
右手「……落ち着きましたか?」
左手「…うん、」
千ト「良かったぁ……じゃあ朝ごはん食べよ!朝から何も食べてないでしょ?」
右手「言われてみれば……、では朝ご飯にしましょうか。」
3人「いただきます」
リビングの中に香ばしい匂いが漂う。
いつも通りの朝だ。
千ト「ん〜〜!!美味しいっ!やっぱ右手君は料理上手だね〜」
右手「お口にあったなら良かったです」
いつも通りの会話。いつも聞いているはずなのに心の底から安心出来る。
右手「左手」
左手「何……?」
ぎゅっ
名前を呼ばれ、兄貴の方へと体を向けると抱きしめられる。
左手「…?!」
右手「私にとって、左手は何歳になっても可愛い弟なんです。だから、全てを抱え込もうとしないで、もっと私を、兄を頼ってください。」
左手「ぇ?……///」
千ト「あ〜ッ!!右手君だけずるい!左手君、僕も一応年上だし、左手君のこと大事に思ってる。僕のことも頼ってね!!」
左手「ぇ、あ……」
2人から抱きしめられる。
実の兄が珍しく可愛い弟なんて言ってきて
少し照れてしまうが、それよりも2人がこういってくれたことが嬉しくて、嬉しくて自然と口角が上がる。
左手「ふはっ……ありがと、…!」
右手「ゔッ」
千ト「グハァッ!!」
顔を抑え天を仰ぎ、片方は床とお友達になっている。
左手「……お前らなにしてんの?」
2人「うちの弟/記録者が可愛い……!!」
左手「は?」
終わりです!!
右手君に「何歳になっても可愛い弟」って言ってほしすぎて作ってしまいました……
後悔はしてません!!!!
なんか自分で書いててあまりのしんみりさに耐えられなくなってしまい最後ネタに走ってしまいました…
最近あまり更新出来ていなくてすみません💦
学校の行事と習い事の競技会を控えており、時間を取れませんでした😭
ですが来週頃には落ち着くので、じゃんじゃか更新していきたいと思います!
それまでは小説の更新が減ると思いますが、待ってて頂けると嬉しいです!
コメント
16件
うわあ てえてえ を有り難う 御座います !!!! 😻😻 ほんとにこういうの 好きで まじで ありがたい としか 言えない 😭💘
あれ?目から滝が流れてる(இωஇ`。)感動しましたーーー!!!😭😭左手くんよかったね!みんな左手くんのこと大好きすぎるくらい大好きだね!😭最後のネタの所愛されみたいになってて尊くて最高でした! カワノハシさんの時間があるときに書いてくれればいいですよ!楽しみに待ってますので!!😊 見返しても大分長いコメントだなおい自分よ
左手泣いててちょーかわいんだけどいつも素敵な作品をありがとうございます