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昼下がりの柔らかな光が、障子の隙間から二人の白い肌をうっすらと照らしていました。激しい情熱の嵐が過ぎ去った後、童磨としのぶは、どちらからともなく引き寄せられるように、裸のまま固く抱きしめ合って横たわりました。
童磨の逞しい腕がしのぶの細い肩を包み込み、しのぶは彼の胸板に耳を預けます。そこからは、かつての彼にはなかった、力強く、そして穏やかな鼓動が刻まれていました。
「……しのぶちゃん、君の髪、いい匂いがする。お日様の匂いと、僕たちの匂いが混ざり合って、なんだか溶けてしまいそうだ」
童磨はうっとりと目を細め、彼女の紫がかった黒髪に何度も頬を寄せました。しのぶは、彼の肌の滑らかさと、自分を包み込む圧倒的な体温に身を委ね、小さく吐息を漏らします。
「……静かですね。こんなに穏やかな午後は、生まれて初めてかもしれません。あなたの腕の中が、こんなに広くて……温かいなんて」
しのぶの指先が、童磨の背中に残った自分の爪痕をそっとなぞりました。それは、二人が激しく求め合った証。彼女の脚の間からは、彼が何度も注ぎ込んだ熱い愛の雫が、二人の肌を接着剤のように密着させています。
「ねえ、このまま眠ってしまったら、僕たちは一つになれるかな。起きた時、どっちが自分でどっちが君か分からなくなるくらいに」
「ふふ、そんなことになったら困りますよ。でも……少しだけなら、そうなってもいいかもしれませんね」
しのぶは、彼の首筋にそっと顔を埋め、深くその香りを吸い込みました。
やがて、規則正しい二人の寝息が重なり始めます。重なり合った足、絡ませた指先、そして密着した胸の鼓動。
外の世界では時間が流れていても、この部屋の中だけは、永遠に続くかのような甘い停滞に満ちていました。二人は裸のまま、お互いの存在を魂の芯まで感じ取りながら、深い、深い微睡みの海へとゆっくりと沈んでいきました。