テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
明視点
深夜。
昨日より僅かに早い時間。
はやくお兄さんに会いたい。
その気持ち一心で、路地裏から花屋に向かった
カランカラン
「いらっしゃいませ」
昨日と変わらない声色。
お兄さんはサネカズラの面倒を見ていたみたい。
俺の顔を見るやいなや、
あ、明くん。
と声をかけ、俺に近づいた
『今日は買いたいのがあってさ、』
「探すの手伝おうか?」
『うん』
お兄さんはにこっと笑う
『アデニウムってある?』
お兄さんは目を丸くさせた。
俺がそんなの頼むなんて思ってなかったんだろうな
「……うん、あるよ」
お兄さんは店の奥に進んでいった。
きっと、昼に出されてる花みたいで、深夜では並べられてないみたい
だから、お兄さんはわざわざ取ってきてくれた
『綺麗だね』
「…アデニウム、誰かにあげるの?」
『……さあ?』
「………お会計はこっちだよ」
お兄さんは不思議そうな顔をした。
俺がこのアデニウムをどうするのか気になってるみたい
……俺に興味を抱いてくれてる
「はい、どうぞ」
お会計を済ませて、お兄さんがアデニウムを渡してくれる。
この光景だけで、そそられるものがある。
でも
『花はそのままお兄さんが持っててよ』
『俺からのプレゼント』
俺がこの花をあげたいのはお兄さんなんだよ。
お兄さんだけ。
「え……」
『でも、お兄さんは沢山花持ってるでしょ?』
『だから、この花だけは、昼夜問わずずっと飾ってて欲しいな』
「…………」
お兄さんは少し黙った。
俺の言った意味、汲み取ってくれてるかな?
「うん、分かった」
「ずっと飾るよ」
お兄さんは頬を赤らめたままにこっと笑った。
そして花をきゅっと抱きしめるように。
可愛いお兄さん。
どうか、俺だけのお兄さんで居てね
#たかはし明
21
コメント
4件
ほんとにまたまた素敵なお話更新してくださりありがとうございます!!花の花言葉の意味とか、しっかりと伏線?を貼っていてすごい凝ってて面白いです!これからも頑張ってください!
まじでこの作品好きすぎる…続きが早くみたい!!