テラーノベル
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「虐待?」
「そう、えぇとたとえば、殴ったりとか、、、」
僕はミスターブラックの顔を見る
表情は全く変わっていなかった
「虐待はされてません」
「ほんと?」
「そうです」
「思い当たる節も?」
思ったより声に圧がのってしまう。
「はい、ありません。」
澱みなく答える
まるでこうなることを予測していたかのように、
「そうか、ならお父さんのことを聞いてもいいよね?」
僕はまっすぐブラックを見る
「っ、はい」
対してブラックは下を向いている。
「ミスターブラック!」
大声で呼びかけると、ミスターブラックはびくりとして自分の頭を守るように手を持ってきた。
「、、、」
ブラックは何も言わずにおずおずと僕を見つめている。
これは黒だ。普通の人なら驚くだけだけど、
「急に大声出してごめんね。ここならお父さんもいないし、僕しかいない、盗聴もされてないよ。
だからね、君が何で苦しんでいるのか知りたいな」
「なんで、構うんですか?」
ブラックは少しきつい声で言う。
「私のことを知ったところで何をするのですか?意味がない」
「意味か、うんそうだね」
僕は肯定する。だって
「僕が知りたいだけなんだ」
「だから、「意味がないなんて僕は思わない。僕は君が大事だから何が好きで、何で喜んで、何をしたら幸せかな?って考えたいんだ。」
ブラックの言葉を遮って僕は続ける。
「もし知ったとして、あなたは何をしたいのですか?」
強気な発言とは裏腹にブラックは困ったように瞳を揺らす
「君と一緒に日々を楽しみたい」
ブラックの中の「ミスターブラック」にも話しかけるように、僕ははっきりと言う
「だからね、苦しいなら言っていいし、悲しいなら泣いてもいいんだよ。」
「…わからない」
「え?」
「私がどう思っているか私でもわからない。私には感情がない」
僕は衝撃を受けた。
そして、
この子をこんなにした環境を許せなかった。
「そっか、、、今日はもう送るよ。
明日昼から教室に来れる?」
「わかりました」
僕はゆっくりドァを閉めた
もう少しでわかると思ったのに、、、
ブラックは煙みたいだ
わかりそうなのに、わからない
君を知りたいのに、僕の手からすり抜けていく
「まぁその分、明日頑張ろうと思えるんだけどね」
一人口に出す
コメント
2件

そうです!優しいんです
すまない先生優しい!