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第二話・「決意の代償」
「俺…村を出る」
「え…?」
「そうゆう事だから。じゃ」
「ち、ちょっと待ってよ!!紺くん…!!」
と言い俺は家に帰った。
「………」
ー次の日ー
今日もいつも通りいじめられてる。
「い”ッでぇ…」ドカッ
「おうおう昨日は良く言ってくれた…」ボコッ
「うるせぇな…俺は鬼じゃねぇ。お前らが一生頭の上がらない英雄になってやる」
「じゃあな」
これでよかったのだろうか。
俺は1人で旅にでて、誰にも邪魔されない1人の生活がしたいのだ。
「紺くん」
蜜流がいた。
「これ…これあげる!!僕、紺くんと一緒に村に出ることできないんだごめんね。よかったら、このワッフルを持って行って…!」
とワッフルを渡された。よく2人で半分個していたことを思い出す。
「ありがとう。蜜流じゃあ俺旅に出るよ。」
「じゃあな」
「紺くん…いつか会えるといいね」
これが最後に交わした言葉。俺が英雄になる最初の一歩…か…
空が暗くなってきた。なぜか妙な空気が漂う。まぁ…大丈夫だといいが。今日はここで寝るとしよう。冷たく湿った床。
「おうおう。子供がこんな夜道で歩いてるぜぇ。へっへっへ。しかもずいぶんとひょろひょろじゃあないか…」
突然声をかけられ、そこにあった石をなげようとすると、もう俺の後ろに居たのだ。
(早い…!)
本当に鬼が居るとは思って居なかったが、どうすればいいのか分からず、足が震えていたのだ。
その時だった。
――蜜ノ呼吸:壱ノ型・蜜水流・注ぎ(みつすいりゅう・そそぎ)
甘く心地よい香りが鼻腔をくすぐった、ほんの一瞬のことだった。
暗闇を裂くように放たれた滑らかな斬撃が、目の前の鬼の首を、音もなく綺麗に切り落としたのだ。
ドサリ、と崩れ落ちる鬼の体。
信じられない光景を前に、張り詰めていた緊張が一気に解け、俺の足からガクガクと力が抜けて床に崩れ落ちた。
「いやぁねぇ、こんな小さい子を襲うだなんて。ねぇ、あなた大丈夫?」
ふわりと目の前にしゃがみ込んだのは、美しい刀を携えた女性だった。
あまりの恐怖と驚きで、声が全く出ない。俺はただ、喉を鳴らしながらコクリと小さく頷くことしかできなかった。
「そう、大丈夫そうでよかったわ」
彼女は安心したようにふんわりと微笑む。
その横顔を見た瞬間、俺の脳裏に、村を出るときのあの強い決意が蘇った。
(言わなきゃ……。ここで言わなきゃ、ダメだ……!)
ここでこの人を逃したら、俺は一生、あの理不尽な世界を見返すことなんてできない。
震える喉を無理やりこじ開けるようにして、俺は声を張り上げた。
「あ……あの!! 俺を、弟子にしてください……!」
力強く放ったその言葉が、夜の静寂に響き渡る。
第二話完
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コメント
3件
第2話、めっちゃ熱かったっす…!蜜流くんとの別れのワッフル、半分こしてた思い出が泣ける。んで鬼に襲われたところを助けてくれた女性剣士、めっちゃ強そうでしかも「蜜ノ呼吸」って…!技名の甘い香り表現がオシャレすぎる。最後の「弟子にしてください」の決意の叫び、グッときました。次回が待ち遠しい🔥