テラーノベル
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「お買い物」
うみDD
リクエスト枠
いや、ね?あの
空想の世界が広がって
口調とか関係なくなってんだよ
NBTIとかで話し方勝手に決めてんだけど
あんまkunキッズ歴も長くないし
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「DD、見てこれ!」
店に入ってすぐ、うみにゃのテンションは最高潮だった。
カゴも持たずに、気になったものを片っ端から手に取っては見せてくる。
「見せるの今日何回目?」
「え、まだ3回目くらいじゃない?」
「もう倍は見てるけど」
「細かいな〜」
けらけら笑う。
ほんとに何も気にしてない顔。
「これかわいいでしょ!」
ふわっとした白いトップスを体に当てて、
くるっと回る。
「似合う?」
「似合う似合う」
適当に返すと、
「ちゃんと見て!」
って頬を軽く叩かれた。
「痛いって」
「真面目に評価して」
「いや普通にいいと思うけど」
「“普通に”ってなに」
じっと見てくる。
めんどくさい。
「じゃあ、普通よりちょい上」
「ちょい上ってなにそれ!」
不満そうにしながらも、ちょっと嬉しそう。
分かりやすい。
「それ買うの?」
「んー、迷う!」
さっきまで即決だったくせに。
「どうせ買うだろ」
「バレてる〜?笑」
レジに向かう途中、ふと思い出したみたいに振り返る。
「DDもなんか買いなよ〜」
「別にいらない」
「えー、つまんない人」
「お前の買い物に付き合ってるだけで疲れてんだけど」
「じゃあご褒美で選んであげる!」
「いらねぇ」
却下したのに、腕掴まれてそのまま引っ張られる。
強引。
「これ絶対似合うって!」
勝手に手に取られたのは黒のパーカー。
シンプルすぎるやつ。
「無難すぎ」
「無難が一番かっこいいの」
さっきも聞いたそれ。
「どこ情報だよ」
「うみにゃ情報!」
自信満々。
「信用ならん」
「ひど!」
でも引かない。
むしろぐいぐい来る。
「着てみてよ、お願い!」
ちょっとだけ上目遣い。
ずるい。
「……一回だけな」
試着室で着替えて、カーテンを開ける。
「どう」
うみにゃが固まる。
数秒。
「……なにその顔」
「え、いや」
視線逸らされる。
「普通にかっこいいじゃん」
ぼそっと。
「普通に?」
さっきの仕返しで聞き返すと、
「うるさいな!」
軽く腕叩かれた。
でも耳、ちょっと赤い。
分かりやすすぎ。
「で、買うの?」
「……買う」
「即決じゃん」
「うるさい」
店を出る頃には、袋が2つになってた。
「満足〜!」
うみにゃは上機嫌で歩いてる。
「よかったな」
「うん!DDのおかげ!」
「俺なんもしてないけど」
「したよ!一緒に来てくれた!」
それ、そんなに嬉しいのかよ。
少し歩いて、ふいにうみにゃが立ち止まる。
「DD」
「なに」
「手」
「は?」
「持ちにくいから持って」
差し出された袋。
少しでも期待した俺が馬鹿だった。
「いや普通に持てるだろ」
「いいから〜」
半分押し付けられる。
結局、両方持たされる。
「……お前さ」
「ありがと!」
にこにこ。
文句言う気がちょっと削がれる。
ずるい。
そのまままた歩き出す。
で、数歩後。
今度は自然に、手を掴まれた。
「……なに」
「迷子防止」
即答。
「子どもかよ」
「子どもじゃないもん」
言いながら、手は離さない。
むしろちょっと強く握ってる。
「……離せば?」
軽く言ってみると、
「やだ」
即答。
なんなんだよ。
「なんで」
「なんか、落ち着くから」
さらっと言う。
こっち見もしないで。
……無自覚ってこれか。
「……ふーん」
それ以上は何も言わない。
言ったら、たぶん変になる。
雑貨屋の前で止まる。
ガラスに映る自分たち。
袋持って、手繋いで。
どう見てもそれっぽい。
「次ここ!」
「まだ行くのかよ」
「当たり前じゃん!」
元気すぎ。
「買い物付き合ってくれるって言ったよね?」
「言ってねぇ」
「言ったことにする!」
強引すぎる。
でも、
「……はいはい」
結局ついていく。
ドアを開ける直前。
うみにゃがこっちを見た。
「ねぇDD」
「なに」
「今日、楽しい?」
ちょっとだけ不安そうな顔。
さっきまでふざけてたのに。
「……まあ、悪くない」
素直には言わない。
「なにそれ!」
すぐ元に戻る。
「楽しいって言え!」
「はいはい、楽しい楽しい」
「棒読みだな〜」
笑いながら、手を引く。
そのまま店の中へ。
騒がしいまま、時間は過ぎていく。
でも。
繋いだ手は、最後まで離れなかった。
たぶん、本人は気づいてない。
俺がどれだけ意識してるかも。
そのくせ、
「ねぇこれ見て!」って、
いつも通り笑ってくる。
……ほんと、たち悪い。
バックルーム ペニガキ組編
コメント
1件
ありがとうございます…!尊いです…