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あずき_29
えいと@1ヶ月間妹書いてます
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【放課後】
とまかえ
リクエスト枠
今から謝ります。
なんかね、文字数が…w
(7000文字越え✌️)
まぁ!ね
うんうん
うん…(力尽きたやつ)
⚠主?は小学生です
⚠主の妹です(
頑張ってねってノリで書いてるから
変なストーリーでもゆるしてよ
「「かえちゃん!」」
「……なに」
机に肘をついたまま、頬に軽く体重を預けるみたいにして、かえるはちらっとだけ視線を向ける。
わざわざ顔は上げない。面倒くさそうな空気だけはそのまま残して。
「「今日さ、帰り寄ろ」」
「また?」
ほんの少しだけ眉を動かして、呆れたみたいに息を吐く。
「「いいじゃん」」
にこって笑う。 何でもないみたいな顔。
いつも通り、軽くて明るくて、何も考えてなさそうな笑い方。
でも、その奥にある“引かなさ”みたいなものが、ほんの少しだけ見える。
「昨日も寄ったじゃん」
「「いいのいいの」」
返事は軽いのに、引く気はない。
冗談みたいに言ってるくせに、ちゃんと“断られない前提”で話してる感じ。
どこか少しだけ、強引。
「……なんでそんなに一緒に帰りたいの」
軽く聞いたつもりだった。
ただの流れの一言。
深い意味なんてないはずの、どうでもいい質問。
でも。
「「え」」
一瞬だけ、間が空く。
笑いかけてた顔が、ほんの少しだけ止まる。
「「だって、かえると帰りたいから」」
まっすぐ。
迷いも、言い淀みもない。
そのままの気持ちを、そのまま出したみたいな言い方。
「……理由になってない」
「「だめ?」」
首をかしげる。
軽い仕草のはずなのに、妙に目が離せない。
「……別にいいけど」
少しだけ間を置いてから返す。
「「やった」」
ぱっと顔が明るくなる。
さっきの一瞬の“間”なんてなかったみたいに。
教室にはもう誰もいない。
机の並びも、椅子の音も、全部静かで。
夕方の光だけが、やけに長く伸びてる。
「「ねぇ」」
「なに、とーます」
名前を呼ぶ。
ただそれだけなのに、
とーますの表情がほんの少しだけ柔らかくなる。
「「今日さ、どこ行く?」」
「決めてないの?」
「「かえると一緒ならどこでもいい」」
何でもないみたいに言う。
でも、その言い方が少しだけ引っかかる。
「重」
「「知ってる」」
笑って返す。
軽いノリのまま、でも否定はしない。
廊下に出る。
人気のない空間に、足音だけが響く。
「「ねぇかえる」」
「なに」
「「卒業したらさ」」
声のトーンが、ほんの少しだけ落ちる。
さっきまでの軽さとは違う、少しだけ引っかかる響き。
「「こうやって帰れなくなるよね」」
「そりゃな」
特に考えずに返す。
事実をそのまま言っただけ。
「「やだな〜」」
ぽつり。
小さく落とされた言葉が、妙に残る。
階段を降りながら、
「「ねぇ、かえるは平気なの?」」
「なにが」
「「俺とこうやってさ、帰れなくなるの」」
さっきより少しだけ踏み込んでくる。
逃がさないみたいに、言葉を重ねる。
「別に」
短く返す。
「「……そっか」」
笑う。
ちゃんと笑ってるはずなのに、どこかだけ温度が違う。
外に出る。
夕焼けが視界に広がる。
「「あー、今日も綺麗」」
「毎日言ってるな」
「「だって毎日違うじゃん」」
空を見上げたまま言う。
「分かんね」
「「もったいな」」
小さく笑う。
その笑い方は、さっきまでと同じなのに、
ほんの少しだけ静か。
少し歩いて、
とーますが急に立ち止まる。
「「ねぇ」」
「なに、とーますくん」
わざと少しだけ柔らかく、でも距離を置くような呼び方。
その一言に、とーますの動きが止まる。
「「……呼び方それやめて」」
「なんで」
「「なんか距離ある感じする」」
ほんの少しだけ視線が揺れる。
「気のせいだろ」
「「やだ」」
間を置かずに返ってくる。
「「元のやつがいい」」
小さく。
でも、はっきり。
軽く言ってるようで、逃げ道のない言い方。
「……はいはい」
適当に流す。
でも、その返しに、とーますは少しだけ安心した顔をする。
次の日
「ね〜かえちゃ〜ん」
呼び方が、いつもより少しだけ柔らかい。
でも、その奥にあるものは、やけに重たい。
俺は小さく息を吐く。
「…なに、とーます」
椅子の脚が、床を擦る音が小さく鳴る。
「今日さ、誰と帰るの?」
軽い調子。
だけど、目は全然笑ってない。
かえるは少しだけ肩をすくめる。
「別に、誰とも。気分で決めるけど」
その答えに、ほんの一瞬だけ間が落ちる。
とーますの指が、机の端をとん、と叩く。
リズムが、少しだけ乱れてる。
「そっか」
短い返事。
それなのに、やけに空気が重くなる。
かえるは視線を外す。
——面倒くさい予感がする。
でも、嫌いじゃない自分がいるのも、ちょっとだけ厄介で。
「なに、その顔」
わざと軽く言う。
とーますは少しだけ笑う。
でもその笑いは、どこか引っかかる。
「別に。ただ——」
言葉を切って、少しだけ俯く。
そのあと、また顔を上げて。
「俺と帰るって選択肢、最初から入ってないんだなって思って」
静かに言う。
責めてるわけじゃないのに、責められてるみたいな言い方。
かえるは眉をひそめる。
「…は?そんなこと言ってないけど」
「言ってないよ」
すぐに返ってくる。
でも、そのあとが問題だった。
「でも、選んでくれないじゃん」
声が、ほんの少しだけ低くなる。
逃がさないみたいに。
かえるは少しだけ言葉に詰まる。
「……気分って言っただろ」
「うん」
とーますは頷く。
ゆっくりと、かえるの方へ手を伸ばす。
机の上。
逃げれば避けられる距離。
でも——
かえるは動かなかった。
とーますの指が、かえるの手首に軽く触れる。
強くはない。
でも、離さない意志だけははっきりしてる。
「その“気分”さ」
少しだけ顔を近づけて。
「俺にしてよ」
逃げ道を塞ぐみたいに、静かに言う。
かえるは目を細める。
「……重いんだけど」
「知ってる」
即答。
間もなく。
「でも、やめる気ない」
その言葉は、冗談みたいに軽いのに、内容は全然軽くない。
指先が、少しだけ強くなる。
「かえるってどっか行きそうなんだよね」
ぽつりと。
「ちゃんと捕まえてないと」
俺は、ほんの少しだけ笑う。
呆れたみたいに。
でも——完全には振り払わない。
「捕まえるって何」
「こういうこと」
手首を軽く引く。
距離が、ほんの少しだけ近づく。
「…逃げないでよ」
さっきよりも、少しだけ本音に近い声。
かえるは、数秒黙る。
それから、ため息。
「ほんと、めんどくさいな〜とーますは」
そう言いながらも——
手は、離さなかった。
その事実に気づいた瞬間、かえるの中で何かが引っかかる。
でも、それを深く考える前に、とーますが小さく息をついた。
「ほら」
少しだけ嬉しそうに笑う。
「やっぱ逃げないじゃん」
その言い方が、妙に引っかかる。
かえるは眉を寄せる。
「……逃げる理由ないだけ」
そう返すと、とーますは一瞬だけ黙る。
ほんの少しだけ、表情が落ちる。
でも次の瞬間には、また笑ってる。
「そっか」
軽い返事。
なのに——
指は、まだ離れない。
むしろ、少しだけ位置を変えて、逃げにくくしてるみたいで。
かえるは視線を逸らす。
「離して」
一応言う。
でも、強くはない。
とーますは首を傾ける。
「やだ」
即答。
軽い声。
軽いはずなのに、やけに重たい。
「今、離したらさ」
少しだけ顔を近づける。
「そのままどっか行くでしょ」
そして、その言葉に俺は小さく笑う。
「行かねーよ」
「行くよ」
被せ気味に返ってくる。
間もなく。
「だって、かえるだし」
その言い方が、妙に確信に満ちてる。
かえるは少しだけ黙る。
その沈黙を、とーますは逃さない。
指先に、ほんの少しだけ力が入る。
「ねえ」
声が落ちる。
「俺さ、ちゃんと分かってるよ」
かえるの目が、ほんの少しだけ動く。
「かえるって、楽な方選ぶじゃん」
否定しようとした言葉が、一瞬止まる。
「で、飽きたらすぐ離れる」
静かに続く。
責めてるわけじゃない。
でも、逃げ道を削っていく言い方。
「……それの何が悪いの」
かえるは少しだけ強めに言う。
とーますは、少しだけ笑う。
「悪くないよ」
すぐに肯定。
でも——
「俺が困るだけ」
その一言で、空気がまた重くなる。
かえるは顔をしかめる。
「知らねーし」
そう言いながらも、手はまだそこにある。
離そうと思えば、離せるのに。
とーますは、その事実に気づいてる。
だから——
少しだけ距離を詰める。
椅子の音が、また小さく鳴る。
「知らなくていいよ」
声が近い。
「その代わりさ」
少しだけ間を置いて。
「俺のこと、ちゃんと選んで」
言い方は柔らかいのに、内容はほぼ強制みたいで。
かえるは目を細める。
「……選ばなかったら?」
その問いに、とーますは少しだけ考える素振りをする。
ほんの数秒。
それから——
「やだ」
子供みたいな答え。
でも、そのあとが違った。
「離さないし」
さらっと言う。
「無理やりでも隣にいる」
冗談っぽく笑うけど、目が笑ってない。
かえるは少しだけ息を止める。
「……それ、脅し?」
「違う」
即答。
「お願い」
でも、その言い方が一番厄介で。
断りにくい温度をしてる。
とーますの指が、少しだけ優しくなる。
さっきよりも、逃がさないくせに、離れがたくする触れ方。
「かえるってさ」
ぽつりと。
「ちゃんと掴んでないと、どっか行くから」
同じことを、少しずつ形を変えて繰り返す。
じわじわと、刷り込むみたいに。
かえるは目を逸らす。
「……めんどくさ」
小さく呟く。
でも——
今度は、自分からほんの少しだけ距離を詰めた。
無意識に。
とーますの目が、わずかに細くなる。
「ね」
その変化を見逃さない。
「ちゃんとこっち見てよ」
優しい声。
でも、逃げ場はない。
かえるは、ゆっくりと視線を戻す。
その瞬間。
とーますが、ほんの少しだけ満足そうに笑った。
「ほら」
小さく囁く。
「もう逃げないでしょ?」
かえるは何も言わない。
言えない。
その代わり——
手は、まだ繋がったままだった。
沈黙が少しだけ続く。
教室の外から、誰かの笑い声。
遠くで鳴る部活の音。
そのどれもが、やけに遠い。
「……ねえ」
先に口を開いたのは、俺だった。
とーますは少しだけ驚いた顔をする。
「なに、かえちゃん」
その呼び方に、俺は一瞬だけ視線を逸らした。
それから——
「なんでそんな必死なの」
ストレートに聞く。
逃げ場をなくすみたいに。
とーますは、少しだけ黙る。
今までみたいにすぐ返さない。
指先の力が、ほんの少しだけ弱くなる。
「……必死に見える?」
「見える」
即答した。
間もなく。
「重いし、めんどいし、ちょっと怖い」
正直な言葉。
でも、 とーますは小さく笑う。
「ひど」
軽く言う。
でも、そのあと。
「……でもさ」
少しだけ視線を落とす。
「それでもいいから、隣にいたいって思ったの初めてなんだよね」
静かな声。
さっきまでの“逃がさない”感じとは、少し違う温度。
俺は何も言わない。
言えない。
「かえるってさ」
とーますは続ける。
「軽そうで、全部ちゃんと見てるじゃん」
少しだけ顔を上げる。
「そういうとこ、好きになった」
はっきり言う。
逃げずに。
その瞬間、空気が変わる。
かえるの呼吸が、少しだけ止まる。
「……は?」
間の抜けた声が出る。
「なにそれ、急に」
照れ隠しみたいに言う。
でも、手は離さない。
とーますは少しだけ笑う。
「急じゃないよ」
「ずっと思ってた」
静かに。
かえるは目を逸らす。
「……じゃあさ」
少しだけ間を置く。
「それ、依存じゃなくて?」
わざと、試すみたいに。
とーますは一瞬だけ考える。
それから——
「どっちでもいい」
あっさり言う。
「好きなのは変わんないし」
真っ直ぐすぎる答え。
俺は言葉に詰まった。
「……ほんと、めんどくさい」
小さく呟く。
でもその声は、さっきより柔らかい。
とーますは少しだけ首を傾ける。
「で?」
少しだけ距離を詰める。
「かえちゃんは?」
逃がさない問い。
かえるは黙る。
数秒。
それから——
小さく息を吐く。
「……とーます」
「俺さ」
視線を戻す。
「別に、誰とも帰る気なかった」
ぽつりと。
とーますの目が、少しだけ揺れる。
「ただ」
少しだけ笑う。
「お前がうるさいから、悩んでるフリしてただけ」
軽く言う。
そのあと、ほんの少しだけ間を置いて。
「……でも」
声が、少しだけ落ちる。
「今は、選んでもいいかなって思ってる」
はっきりとは言わない。
でも、十分すぎる答え。
とーますの指が、少しだけ強くなる。
「それってさ」
期待を隠しきれない声。
かえるは少しだけ目を細める。
「……一緒に帰るってこと」
ぶっきらぼうに言う。
その瞬間——
とーますが、ふっと笑った。
さっきまでの重さが、少しだけ溶ける。
「やっと選んでくれた」
嬉しそうに、でもどこか安心したみたいに。
かえるはため息をつく。
「一回だけな」
釘を刺す。
でも——
手は、まだ繋がってる。
とーますはそのまま、ゆっくり立ち上がる。
「いいよ」
軽く言う。
「一回で充分」
俺は眉をひそめた。
「は?」
「どうせ」
少しだけ振り返って。
「その一回で、もう離れられなくするから」
さらっと言う。
かえるは一瞬だけ固まる。
それから——
小さく笑った。
「……ほんと、めんどくさいな」
でも、俺の声はもう、嫌そうじゃなかった。
とーますと、俺は手を繋いだまま並んで歩いていた。
最初は振りほどくつもりだったのに、気づけばそのままになってる。
「ねえ、かえる」
とーますが、少しだけ覗き込むように言う。
「ほんとにいいの?」
かえるは前を見たまま答える。
「何が」
「俺と帰るの」
わざわざ確認してくるあたりが、少しだけ弱い。
俺は小さく笑った。
「今さらすぎ」
ぶっきらぼうに言う。
でもそのまま、少しだけ歩幅を合わせる。
とーますはそれに気づいて、ほんの少しだけ目を細めた。
「逃げない?」
ぽつりと。
さっきよりも、ずっと静かな声。
「逃げるなら、とっくに逃げてる」
短く答える。
その言葉に、とーますの指が少しだけ強くなる。
でも今度は——強引じゃない。
確かめるみたいな、優しさの混じった力。
「……そっか」
小さく笑う。
その笑いは、今までで一番軽かった。
夕焼けが、やけにゆっくり落ちていく。
二人の影が、並んで伸びる。
しばらく無言で歩く。
でも、不思議と気まずくはない。
ふと口を開く。
「とーます」
「ん?」
「さっきのさ」
少しだけ言い淀む。
でも、ちゃんと続ける。
「好きってやつ」
とーますの足が、ほんの一瞬だけ止まりかける。
「……うん」
「取り消すなら、今のうちだけど」
わざと軽く言う。
試すみたいに。
でも、とーますは少しだけ笑った。
「取り消さないよ」
即答。
間もなく。
「むしろ、足りないくらい」
その言葉に、かえるは小さく息を吐く。
「……重い」
でも——
そのあと、ほんの少しだけ視線を横に向けて。
「嫌いじゃないけど」
小さく付け足す。
とーますの目が、わずかに揺れる。
「それってさ」
期待を隠さない声。
かえるは少しだけ考える。
繋いでる手を、ほんの少しだけ握り返した。
無意識じゃない。
ちゃんとした意思で。
「……一緒にいれば分かるんじゃない」
はっきりとは言わない。
でも、それで充分だった。
とーますは、何も言わない。
ただ、少しだけ嬉しそうに笑う。
さっきまでみたいな“捕まえる”笑いじゃない。
ちゃんと、隣にいるための笑い。
「ねえ、かえる」
歩きながら、静かに言う。
「もう離さなくていい?」
俺は少しだけ目を細めた。
「さぁ」
あえて曖昧にする。
でも、 手は離さない。
とーますは、それで全部理解する。
「そっか」
小さく頷く。
夕焼けの中、二人の影が少しだけ重なる。
「じゃあさ」
とーますが、少しだけ笑う。
「これからも、ちゃんと捕まえてる」
かえるは呆れたように息を吐く。
「だからそれ重いって」
でも——
歩幅は、もう完全に揃っていた。
逃げる気なんて、最初からなかったみたいに。