〜次の日〜
※教室からスタートします。
ガラッ
今日も一番だと思ったけど、違った。
『おはよう。希美。』
「…おはよう。名前を呼び捨てにするほど仲良くなった覚えはないけど。」
『そんな冷たいこと言わないでよ〜。君だって昨日僕を呼び捨てにしてたでしょ?』
「あれは強制的だったでしょ?」
『そうだったかな〜』
ガラッ
〈あっ、煌くんと秋月さんおはよう。〉
「う、うん。」
『おはよう。』
こそっ「とにかく、そんなに仲良くするつもり無いから。」
『…は〜い。』
なん何だこいつは。私と仲良くなってどうしたい。
私の過去を知って普通に話しかけてくる人なんていない。
まぁ。こいつに私の過去をバラす気はなさそうだしとりあえずいいか。
そうこうしていると、先生がやってきた。
【おはようございます。今日は〜】
先生の話が終わり、次の授業の準備をする。
次は教室移動なので、移動しようとすると。
『待って、一緒に行こうよ。』
「はぁ?他の人と行きなよ。」
『いや、一緒に行く。』
「あっそ。勝手にすれば。」
これ以降、煌はどこに行くにもついてくる。
今までずっと一人だったから嬉しい気持ちも少なくないが、こんなことはなかったので
かなり戸惑ってしまい、毎回突き放すような口調になってしまう。
そんな日々が一、二週間続いた。
そんなある日の昼休み。
『ねぇ。一緒にご飯食べよう。』
いつものように煌が昼飯に誘ってくる。
いつも無視してご飯を食べていると勝手に隣で食べ始める。
でも、今日は違った。
[おーい、煌〜。一緒に昼飯食わねえ?]
今日はクラスの男子が煌を昼飯に誘ってきた。
『いや、いいかn「行ってきなよ。」…わかった。いいよー。』
そう言って煌は男子たちの方へ行く。
ようやく一人の時間ができた。
一人になってから少しして、男子たちの会話が聞こえてくる。
[なぁ、なんで煌は秋月に話しかけんの?あいつ反応薄いし、笑わないしで面白くないんだよなー。]
初めてこの学校の人から私のことを聞いた気がする。
そう思われてたんだなと思った。
〈それなー!何考えてんのかわかんないよね。〉
そこに女子も混ざっていく。
『そうかな?確かに何考えてんのかはわかんないけど、彼女のことをちゃんと知ったら
意外と面白いよ?少なくともただ無反応ってわけでもないし。』
そんなこと思ってたのかあいつ。面白いってなんだ。ポジティブに捉えていい…のか?
そんなこんなで過ごしているうちに今日も学校おしまい。
帰ろうと教室を出たときにある人と目があった。
「な、なんでっ。」
気づいたら走り出していた。なんで。そんな言葉が頭のなかをグルグルする。
そこにいたのは、中学でクラスが同じだった女の子だった。
走り出したとき、一瞬しか見えなかったが、口元が笑っているようだった。
いや、まるで嘲笑うような表情だった。
どうしよう。転校してくるときにちゃんと同じ中学の人がいないか確認したつもりだった。
終わった。明日からまた、あの日々に逆戻りだ。
彼は、煌はどう思うだろうか。もともと知っていたし変わらないのか。
そうであってほしい。
最後急展開にしすぎたかな?
前々回と前回、ハートありがとうございました!
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