この作品はいかがでしたか?
309
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キーンコーンカーンコーン
「初兎ちゃーん!学校回ろ!」
そういえば、そんな約束してたっけ。
「おん、わかった。」
「ちょっとふたりとも!お弁当は⁉」
お弁当!存在を忘れていた!
「どうする?せっかくだし、屋上で食べない?」
「屋上ってあいてるん?」
「開いてるよ〜、いつも僕達そこで食べてるしね。」
なら屋上に行ってみるか。
「へー、屋上って結構広いんやな。」
「うん。僕達も入学当初めっちゃびっくりしたもん。」
ガチャ
…?誰か来た。
「お、やっぱりうらたちここにいたか。」
「アニキ!」
ん?
「「…誰?」」
「あははっ、紹介するね、この人は僕達の兄弟のアニキ!体育の先生だよ!」
「りうらたちはね、一番下がりうらとほとけっち、で、その上がないちゃん。で、更にその上がまろ。」
「んで、一番上が俺ってわけやな!」
関西弁か。こいつら関西出身…?いやでもりうらたちは普通やな。
「アニキといふくんはね、出張で結構長い時間関西にいたことがあって。それで関西弁なんだよ!」
「へー、そうなんや…。」
ガチャ
「アニキいるー?」
また誰か来た。
「あれ、この子って今日りうらたちのクラスに転校してきた子?」
なんで知っとるん?
「あ、はい、初兎っていいます、よろしくおねがいします。」
「よろしく。俺は生徒会長を努めているないこって言うんだ。よろしくね。一個上の2年だよ。」
ジーッ
こいつ…顔めっちゃきれいやな…。なんか悔しい。
「…どうしたの、初兎くん?」
「ハッ…あ、いや。顔、キレイやなって思って。」
「……!カァァァ」
「ん?顔赤いけど、大丈夫か?」
「あ、うん。そうだ、ほとけっちさ、まろ呼びに行ってくれない?」
「は?ヤだよ。」
さっきから気になってるんやけど、”まろ”とか”いふ”とか、名前がよくわからへんな。でもたぶんいふやな。
「じゃあみんなで行けばいいんとちゃう?ってか、スマホとかないん?」
「「「「それだ!」」」」
すごいぴったりやな、てか今までどうやってここ来てたんや?
「なんでスマホの存在気づかなかったんだろ、連絡するね。」
ガチャ
「まろー、遅いよ!どこほっつき回ってたの⁉」
「ごめんごめん。生徒に捕まっててさ。…誰?」
「今日転校してきた初兎と言います。よろしくおねがいします。…英語の先生ですよね、いふ先生?」
「なんで知ってるの?…まさかストーk」
「そんなわけないじゃないですか。学校紹介でちらっと名前だけ見ました。」
一通り目を通したわけじゃないけど、なんかこの人だけ紹介文長かったんよなぁ…
「ていうか、敬語じゃなくても良いよ。」
「え、でも先生…、」
「ええの!俺らが良いって言ってるんやもん。な、まろ?」
「いいよ!」
「わかった。」
「みんな揃ったし、食べよっか!」
「さんせー、もうりうらおなかペコペコだよ。」
「せーの、」
「「「「「いただきまーす!!」」」」」
「…いただきます。」
「ん〜!今日の弁当も美味しい!さすがアニキ!りうらも作れるようになりたいな!」
「僕もつくれるよ、りうちゃん。」
「ほとけっちは麻婆豆腐だけじゃん。」
「たしかに。ほとけはそれしか作らんもんな。」
…んー、今日の卵焼きは失敗だな。ちょっとしょっぱい。
「あ、しょにだのお弁当めっちゃキレイ!唐揚げおいしそー!」
「”しょにだ”?」
「あれ、気にいらなかった?」
なんかへんやな。
「まぁ別にええけど…。」
「しょにだ、それ頂戴?まろのお弁当と交換しよ?」
…こいつも顔キレイやな。なんかムカつく。けど…
「だめ?シュン」
ゔっ…その顔は反則…。てかこいつ先生やんな?ほんまに俺より年上なんか⁉
「ええよ。」
「じゃあこのハンバーグと交換しよ!」
「まろー、それ一応俺の作ったハンバーグやからな?」
「ま、そこは許してや。」
「まあええけど。」
「はい、しょにだ、あーん。」
「はっ?や、高校生ですよ、俺!」
「いいから、ほら!」
「ングッ…おいしい。」
「な?アニキの料理はめっちゃうまいんよ!」
「まろずるい!りうらもしょにだにあーんしたい!」
「いやそんなずるいとかいうやつじゃ…。」
「こんどはしょにだがあーんして?」
ここの人たちはなにかがおかしいような気がする…。はぁ。
「はい、どうぞ。」
「ん。うまいやん!自分で作っとるん?」
「まぁはい。」
「すごいね、初兎ちゃん。めっちゃ美味しそう。」
「いむくんも食べる?」
「いいの?」
「まぁ別に、良いけど。」
「じゃあその食べかけの貰う!」
は?食べかけ?ってこの端に刺さってる唐揚げ…?
「パク…ん!美味しい!」
「ちょッ…汚いよ!」
「汚くないよ?てか、間接キス、しちゃった!」
「はっ…?カァァァァッ」
「青組ずるいぞ!りうらもしたい。またあした食べさせて!」
絶対やるもんか!
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