テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

アリィ「んー!!美味しい!!」

ジーク「そりゃよかった。」

シリル「本当に君達って料理上手だよね。」

ジーク「昔ある人に扱かれてな…。それまではそのまま直火で焼くくらいしか出来なかったけどな。」

(まぁ…その教えてくれた人が誰だったかは覚えていないんだけどな。)

アリィ「私はジークに教えてもらったんだよ。」

ジーク「そうだっけ?」

アリィ「そうだよ。」

ジーク「イリアは口にあっ…たか…」

ジーク達がイリアの方を向くと、皆の声が聞こえないほど一心不乱にステーキにかぶりついているイリアが見えた。

シリル「…相当気に入ったねこれ。」

ジーク「まぁ悪い気はしないけど…そんなにがっついたら喉に詰まるぞ。俺は一応水を持ってくるな。」

アリィ「はーい。」

イリア「んぐっ!?げほっごほっ…!!」

シリル「なんて早すぎるフラグ回収…。」


イリア「…元々この辺りだけ氷柱の生えた悪魔のせいで気温が下がってて、出来た雲中の成分が蒸発しなくなっていた。だから雨が降っていた。これが1つめの原因。」

セドリック「あぁ。」

イリア「それで2つ目の原因。その雨雲がどこから出来ていたか。それはここの水路から。ここくらいにしか水はないもの。もちろんここから1番近くのオアシスからもあるでしょうけど…そもそもここの水路自体オアシスから引っ張りあげてる。その肝心のオアシスには悪魔の死体が突っ込んでた。」

セドリック「その悪魔の毒性のものがオアシスに流れ出していた…と。」

イリア「そういうことよ。既に問題は解決したわ。ただオアシスの悪魔の死体処理は…」

セドリック「こちらで解決しておこう。しかし…悪魔同士が争うのは聞いたことがないな…。とにかくお疲れ様。本当に助かったありがとう。」

イリア「じゃあお代を頂くわね。…今回は金貨1枚からになるけど…」

セドリック「金は惜しまない。それに命の危険があったんだから妥当な値段だろう。」

イリア「そう言ってもらえてよかったわ。」


イリアは広間のソファに座り一息つく。

イリア「……疲れた…。」

アリィ「…あ。」

ふと、アリィと目が合う。

イリア「アリィ、もう結構遅いんだから明日に備えて寝なさい。」

アリィ「そんなに?」

イリア「ええ、じっとするのが辛いのは分かるけど明日が大変よ?」

アリィ「はーい…。」

イリア「元々は何するつもりだったの?」

アリィ「ただの探索だよ。ここ広すぎ…一日で周れなかったよ…。」

イリア「ふふ。」

アリィ「イリア、何飲んでるの?」

イリア「コーヒー。」

アリィ「私には寝なさいって言うのに…。」

イリア「私はどのみち寝れそうにないからいいの。」

アリィ「ずるい…。」

イリア「じゃあ飲む?ブラックだけど…」

アリィ「遠慮します。」

イリア「ふふっ。」

アリィ「…イリアはさ、隠し事を言えてよかったね。」

イリア「?」

アリィ「言ったって話、ジークからちょっとだけ聞いたんだ。」

イリア「…そう。でも正直これでよかったのか…なんて思わずにはいられないわ。」

アリィ「寝れそうにない原因も?」

イリア「…ええ。」

アリィ「正解なんて分からないよ。…でもイリアは楽になれた?」

イリア「…楽になれた…ね…。確かに今は少し肩が軽いかもね。」

アリィ「自分が楽になれたなら私はいいと思う。隠し事って、抱えてるだけで疲れるものだし。…最終的には誰にも言えなくなっちゃうからね。とにかく今まで、お疲れ様。」

そう言ってアリィはイリアの頭に手をぽんぽんと置く。アリィはくるりとUターンし、部屋に戻っていこうと走っていく。

イリア「まっ…」

アリィ「じゃあおやすみ!」

イリア「…おやすみ。」

イリアはそう言って、アリィに小さく手を振る。


シリル「ふわぁ…。」

ジーク「シリル、夜更かししてたのか?珍し…ふわ…」

アリィ「あくびってうつるよね。」

シリル「夜更かしはしてないよ。ただちょっと疲れてるかも…武器の手入れを休憩あまり取らないでやったから…」

ジーク「そんなんで大丈夫か…?」

アリィ「イリア?さっきから喋らないけどどうしたの?」

イリア「今話しかけないで。あくび出そうだか…あふ…無理だった…。」

アリィ「あくび我慢はキツイって。」

ポルポル「ギュ〜」

イリアは何も喋らずポルポルを指さす。

ジーク「初めて聞いたぞその声…。」

アリィ「ポルポルってあくびとか出来たんだ…。ふわ…」

イリア「移ったってことは本当にあくびみたいね。」

シリル「嘘そこで判断する?」

4人は雑談を交わしながら、歩いていく。2方向に分かれた看板の目の前で、4人は足を止める。

ジーク「ここまでみたいだな。」

イリア「そうね。色々助かったわ、ありがとう。」

ジーク「こちらこそ。じゃあまたな。」

シリル「またねー。」

アリィ「またね。」

ポルポル「ギッ。」

4人と1匹は挨拶を交わすと、反対方向に分かれていく。

アリィ「…あんなにあっさりした別れでよかったの?」

ジーク「2人も言ってただろ?また会えると思うって。あそこで今生の別れのように、悲しんだりしたらまた会った時気恥しいだろ。」

アリィ「あははっ、なにそれ!…でも私も確かにこれを最後にしたくはないな。結構あの2人好きだったかも。」

ジーク「俺以外のヒトも好きになれたみたいでよかった。」

アリィ「正直私今まで皆に嫌悪感とか疑心感を抱いて接してたけど…あの二人には何も考えず話せるかな。」

ジーク「そりゃよかった。でもアカネくんは?」

アリィ「あの子はアンドロイドだから、ヒトには含みません!ノーカン!」

そう言ってアリィは頭の上に腕で大きなばってんを作る。

アリィ「…それに、アカネ君の開発にはベツさんも携わってるんだよね。」

ジーク「…悪いヒトではないと思うんだけどな…何か隠してる気がするんだよなぁ…。」

アリィ「まぁでも全部大っぴらにしろっていうのも無理難題だし、しょうがないね。」

ポルポル「ギー!」

アリィ「どうしたの?あっ!見えてきた!」

ジーク「永夜国…。…なんか…暗くね?」

アリィ「これじゃ暗国だ。」

ジーク「誰が上手いこと言えと。」

loading

この作品はいかがでしたか?

0

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚