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〜想い〜 fifth
「なぁ、覚えてる?」
「え…何が?」
唐突に勇斗からの言葉に、流石に何のことを言っているのか掴めずに。
「初めて好きって言った時のこと、」
そういうと、ソファーに沈んだ俺の肩に、もたれるように、勇斗が寄りかかる。
「それは…覚えてるよ」
「だよなぁ」
ふと、嬉しそうに笑う勇斗。あー、こういうところが、素直というか、めんどくさいというか。恥ずかしげも無くさらっと、カッコ良く言ってしまうあたりが。まぁ、仁人自身も居心地が良すぎて離れられないのは分かっている。
「ねぇ、あの時俺が好きって言ってなかったら?」
「…」
「じーんとさーん」
「勇…斗のことずっと考えるだけだった…」
絞り出したけど。全然語彙力が無い。それでも、この男はとても満足そうだ。
「ほんと、可愛い」
「言うな、っ…ん」
元から距離が近い上に、顎を持たれて、上に向かされた。あー、こういうのを自然にやってしまうんだよな、勇斗は。そう考えた刹那、唇をぐっと塞がれた。
「んっ…ふっ…っ」
吸い付くような接吻が続いて呼吸も苦しくなる。でも顎に当てられていた手はいつの間にか仁人の後頭部に移動していて、そう簡単には離してくれない。
「っ…んぅ」
絡め取られる舌が熱い。時々大胆にあたるのに、すっと舌を引かれて、思わず追いかけるように舌をまた絡めると、勇斗の抑えていた手にまた力が籠って、唇を離してくれない。
「はっやと…」
かろうじて名を呼ぶけれどそれさえも塞がれて、そこからソファに体重をかけられて、また、声が漏れてしまった。
「ふっ…んっ…ぁ」
長いじっとりしたキスに、頭がおかしくなりそうだ。視界が閉じられているのに、胸の鼓動は早くなり、唾液を絡める音が響いて脳裏に焼き付いてくる。
「仁人…」
やっと、離れた唇から、溢れた唾液が糸を引いていく。また、甘く呼ばれた声に、一瞬震えた身体を勇斗も見逃さない。
「もーいっかい…、ちゅーしていい?」
こんなキスをしておいて、今さら何を言うのか。ここまでされて、俺を腫れ物扱いにしないで欲しい。勇斗はどこまでも俺を甘やかすから。その支えに、乗っかるほど、子供じゃ無い。
赤らめた頬がを隠すように一瞬手首で口元を抑えると、ぐっとその手首を掴まれた。ひとつひとつの仕草を思い出す。あの時、楽屋で掴まれた手首。そのあと、ひとつひとつ指を絡めて手を繋いだことも。
「あの時と一緒だな」
瞬間に、指を絡め取られて、繋がる手。もう何をされても、掴まれたようなこの感情は手放せない。考えいることだって同じなのだ。
「好き…、なぁ、仁人…」
そうつぶやいた途端、再びまた唇を塞がれる。
あー、どうしたらこんなに他人を愛おせるのか。
「っ…ぁ」
でも続きは言わせてくれない。漏れる声の中で、呟きは呑まれていく。そうして啄むようなキスのあと、声が響く。
「えっち、…しよ」
こんなにも求められている自分が、幸せだと思っていいのか。勇斗の響く声に身を任せてもいいのかと。頷く自分を勇斗はまたふっと笑みを浮かべて。2人でソファーにもたれて、身体を重ねていったのだった。
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尊い...
#さのじん
自分夢の中
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