テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
マリン.
3,412
#コンテスト開催
────どさっ
地面に打ち付けられたその音が、ひどく遠くに聞こえた気がした。
こんな、小さな音が。
僕の心には、重く、重くのしかかった。
心臓の音が、一拍遅れる。
“ああ、そうなんだ” と理解するまで何秒かかったか。
ゆっくりと広がっていく鮮紅を前にして立ち尽くす。
心臓の音がうるさい。
手が震える。
「は、はぁ、はぁッ……」
「なんで、ッ……なんで、なんで……」
視界が、大粒の涙でぐにゃりと歪んだ。
『君は笑ってればいい。……ただ、それだけ』
低く短い、命令のような。それでいて、優しさが滲んだ声。
『絶望?わかんないな〜!……でも、君の泣き顔は嫌だな』
悩みを全部吹き飛ばすみたいな、軽やかな声。
『あー……やっぱいいなぁ、この名前』
あの時、嬉しそうに笑った顔が浮かぶ。宝物に触れるような、懐かしむような声。
暗転しかけた視界が、虹色のノイズのように唸りだす。
ぐるぐると、世界が回る。
「やだ、嫌だッ」
「……もう」
「戻りたくない……ッ」
みんなが倒れるところなんて。……僕は、見たくないんだ。
涙交じりの嗚咽を最期に、僕の意識は泥沼に引き摺り込まれた。
プロローグ.終
コメント
12件
あっ好きです…
え天才? 神だよね????????? うわぁ〜〜〜〜続きが楽しみ〜〜〜!!!(?)
やばい…!! もうプロローグがおしゃれで格好よくて神✨ ちょっと不穏な感じがまた良きっ 続きも頑張って~(≧∇≦)📣