テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
────どさっ
地面に打ち付けられたその音が、ひどく遠くに聞こえた気がした。
こんな、小さな音が。
僕の心には、重く、重くのしかかった。
心臓の音が、一拍遅れる。
“ああ、そうなんだ” と理解するまで何秒かかったか。
ゆっくりと広がっていく鮮紅を前にして立ち尽くす。
心臓の音がうるさい。
手が震える。
「は、はぁ、はぁッ……」
「なんで、ッ……なんで、なんで……」
視界が、大粒の涙でぐにゃりと歪んだ。
『君は笑ってればいい。……ただ、それだけ』
低く短い、命令のような。それでいて、優しさが滲んだ声。
『絶望?わかんないな〜!……でも、君の泣き顔は嫌だな』
悩みを全部吹き飛ばすみたいな、軽やかな声。
『あー……やっぱいいなぁ、この名前』
あの時、嬉しそうに笑った顔が浮かぶ。宝物に触れるような、懐かしむような声。
暗転しかけた視界が、虹色のノイズのように唸りだす。
ぐるぐると、世界が回る。
「やだ、嫌だッ」
「……もう」
「戻りたくない……ッ」
みんなが倒れるところなんて。……僕は、見たくないんだ。
涙交じりの嗚咽を最期に、僕の意識は泥沼に引き摺り込まれた。
プロローグ.終
66
#異世界ファンタジー
チョコリコ🍫🌈一時活動休止
5,059
ま の @ こんてすと審査中
3,124
43
コメント
14件
気になっていたので見にきました.ᐟ.ᐟ プロロ~グの書き方がすごく好みです.ᐟ.ᐟ
あっ好きです…
え天才? 神だよね????????? うわぁ〜〜〜〜続きが楽しみ〜〜〜!!!(?)