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直人と行動を共にして1ヶ月がたとうとしていた。驚くほど早く町は壊れていき、最初の方は流れていたラジオも流れなくなった。
シカリアスは、意味もなくケンカをし、建物を壊すため俺らが歩くところはすべて廃墟になっていた。生存者を探しながら歩くが、未だ誰にもあっていない。
「直人、もう誰もいないのかな?」
「きっといるさ。」感情を表に出さないようにしてるのか分からないが、声は笑っていても、目は笑っていなかった。
「今夜はここにお邪魔させてもらうことにしよう。」あれ以来暗くなったらすぐに民家に駆け込み、そこで寝ることにしていた。だか快適と呼べるものではなく、周りから襲われにくいからという理由だった。
「ここに食料が残ってるよ。」壊れた家の大半は食料が潰れていることが多く、俺たちはコンビニなので潰れた食料を漁ることがあったため、普通の缶詰が食べれることに安堵した。
ガタガタガタ
「誰だ!!」唐突になった物音に直人が反応する。
ガタッ
ドタドタドタ
「様子を見に行ってくる。」
「僕もいくよ!!」内心怖かったが、直人は強いここに着くまでも六体のシカリアスを倒してきたが、俺は一体しか倒してない。
「ケントは、待ってても良いのに。」
「ほら、早く行くぞ」
「うん、行こう。」
恐る恐る物音に近くと、唸り声がする。
グルゥゥ
獣のような、そんな声だった。
「ここだ!!」
直人が扉を開けたその瞬間、正面から狼のような物が向かってきた。
「避けろぉぉぉ!!」直人の声に反応し俺は瞬時に横に下がり、直人を見た。
「おそらく、犬がシカリアスに噛まれたんだ。今までの非にならない強さかもしれない。」
僕が犬に目をやってたその時だった。
ゴンッ
後ろから鈍器のようなもので殴られる衝撃が走り、俺は気を失った。