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夢花𓂃𓂂ꕤ*.゚
508
深澤に好きな人がいます
片思い
岩 side
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今日のふっかはいつもと違う。
少し悲しそうだった。
岩 「ふっか、なにかあった?」
深 「えっ….あぁ、ちょっとね、わら」
「なんでわかったの?」
だって、いつも見てるから。
なんて言えないな。
岩 「なんとなく」
深 「そっかぁ…、
やっぱひかるにはお見通しか、わら」
岩 「どこか行こうよ。
今は一人がいい?」
深 「うーん….ごめん、 今は一人がいいや。」
岩 「そっか。わかった」
「何かあったらいつでも言って」
深 「うん。ありがと」
ふっかには泣かないでほしい。
だって、俺の愛しい人だから。
夜、家に一人でいると一件通知が来た。ふっかからだ。
『夜にごめん。いまからあえない?』
俺はすぐに「車で行く」と返事をした。
愛しの人のためなら真夜中でも、どこまでもドライブできる。
そうしたいと思えてしまう。
明日の予定なんて気にしないで、夜遅くまで時間を使うよ。
だから、この想いだけは隠さないと。
ふっかの家の下まで行くと、もうふっかは待っていた。
俺が来た事に気づいたふっかは、助手席のドアを開け、慣れた手つきで座る。
そのふっかの表情から申し訳なさと、悲しみが感じられた。
ふっかから口を開く。
深 「夜遅くにごめんね。
来てくれてありがとう」
岩 「俺もちょうどドライブしたかったし」
そう言いながら俺は車のエンジンをかけ、車を動かす。
ふっかは知ってるのかな、 俺たちずっと切ない関係なんだよ。
ふっかからしたらただの友達かも知れないけど、その関係がすごい切ないと俺は思う。
岩 「その人の愚痴ならたまに聞くから」
「俺はふっかの味方だよ」
深 「そっか、ひかるはやっぱやさしいね」
「いつもありがと」
俺がこんなことするのは、ふっかだけとは気づいてないよね。
愛しの人だからしてるのに。
ふっかの全部がこんなに大事になるなんて思わなかったよ。
岩 「ふっかには幸せになってほしい」
だってふっかが好きだから。
なんてね、その人となんか幸せになんてなって欲しくない。
嘘ついてごめんね。
深 「なにそれ わら」
「ひかる、ほんとに俺の事すきだね わら」
岩 「….まぁ、ね」
そんな曖昧な返事の奥には、重すぎる本音がある。
ふっかがほしい
それはまだ俺だけの秘密にしたい。
今夜、ふっかがそばにいるだけ時が止まってるように感じる。
本当に時が止まればいいのに。
ずっとそばにいてほしい。
深 「あ、これ俺の好きな曲だ」
「そういえばさっきから好きな曲ばっか」
岩 「ほんとに?
ふっかが好きそうだったからかけてみたんだけど、 好きならよかった」
深 「やっぱひかる俺のことわかってるね」
岩 「笑….そうかな」
こんなことでしか愛を伝えられないけど、いつか本当に伝えられる日がくるかな。
岩 「いまさらだけど、行きたいところある?」
深 「んー、ひかるに任せていい?」
岩 「うん、わかった。」
「行きたいところ思いついたらいつでも言ってね」
深 「うん、ありがとう」
ふっかがやりたいこと全部したい。
それでふっかが笑顔になるなら。
岩 「ふっか、着いたよ」
瞼が落ちかけているふっかにそう声をかけ、車から降りる。
ふっかも目を開け俺に続いて車からでてきた。
深 「…..海?」
岩 「そう。高校生のときよく来てたよね」
深 「なつかし、わら」
「その時も気持ちが落ちてて、ひかるに励ましてもらってたっけ」
岩 「あっ、ふっか流れ星! 」
深 「ほんとだ!…願い事言わないと」
「両思いになれますようにっ…」
こういう時、咄嗟に出てくる人も願い事もその人のことなんだね。
その相手が俺だったら良かったのに。
ふっかと幸せになれますように
なんて叶う訳ないか…..。
深 「あーっ、三回言えなかった」
岩 「俺も言えなかった」
深 「ひかるなにか言ってた?」
岩 「すぐに思いつかなくて言えてないや」
深 「だよね、むずかしい」
「叶わないのかな…..」
岩 「きっとふっかなら大丈夫だよ」
「ほら、また流れ星くるかもだし」
また嘘をついてしまった。きっと大丈夫、なんて思ってないのに。
そんな俺の言葉にふっかは少し口角をあげて返す。
深 「そーだよね!」
「もうちょっと空見とく」
岩 「うん。そうしよ」
俺の想いを知らないとしても、ふっかの好きなようにしたらいいよ。
心配しないで、ふっかのこと好きじゃなくなるようにするから。
深 「ね、ひかる!」
岩 「ん?どうしたの」
深 「月、満月!」
岩 「ほんとだ」
深 「月、綺麗だね」
岩 「っ、…..そうだね」
その言葉、告白だったら良かったのに。
自分に良いように解釈してしまいそうだ。
「死んでもいい」と聞こえないくらいの声で返事をしてみる。
もちろんふっかはなにも言わない 。
ただ月に見とれている。
今の俺には月がすごく輝いて見える。
眩しいくらいだ。
それはふっかも同じだよ。
恋をしているふっかは眩しくて、輝いてて。
でも、その輝きが少し憎くて、
綺麗なはずなのに、心の底からそうは思えなくて。
ふっかの幸せを願えないなら、ふっかを好きになる資格は俺にはない…..。
でも、やっぱりふっかが好きなんだ。
強がったな素振りをしても ふっかを目の前にすると、幸せにしたいって想いが溢れてきて、止まらない。
深 「ねえ、ひかる
今日はありがと。楽しかった」
岩 「嫌なこと少しは忘れられた?」
深 「うん、わすれた」
岩 「それなら良かった」
深 「もう満足したから帰ろうよ」
岩 「うん。そうしようか」
もし、好きだと伝えられたならこのまま帰らないでいれたのかな。
もう少しだけでも一緒に居られたのかな。
またね、なんてまだ言いたくないよ。
そんな気持ちも言えないまま二人、車に乗り車を動かす。
送る車内は静かだった。
俺もふっかもなにも言わない。
信号待ち、ふっかを見てみると俯いており、寝息をたてていた。
疲れてしまったのだろう。
まださようならはしたくないから少し遠回りしていこうか。
やっぱ、ここで車を停めようか。
このままふっかを帰したくないよ。
ふっかには幸せになってほしいよ。
だって、大好きだから。
そんな君に嘘をついちゃってごめんね。
だから、今だけは本音を言わせて。
岩 「ふっか、好きだよ」
寝てる君にしか言えない俺だけど、嫌いにはならないで。