「……」
ある日突然、ハックが人形になってしまった。
やばいっす。またメンヘラ女さんに捕まってしまうっす…!!
慌てて手を動かそうとするが人形化しているため
手も足も出ないのだ。
「さて…買い物も無事済んだな」
独り言をぶつぶつと言いながら通学路を歩いていた。
サブローくんっす!!また助けてもらうしかないっすね…!
「ん?これは…可愛らしいハックのぬいぐるみではないか」
「またハックが落としたのか。よし、拾ってやろう」
ふぅ…何とかなったっす
サブローはちょこんと置いてあったハックを優しく持ち、家に連れていった。
「よし、無事に家に連れてくることが出来たぞ」
「…ふふ…お前は可愛いな」
そんな優しい顔で撫でないでくださいっす…〜〜!!
「これフード取れそうだな」
フードを無理矢理ぬがし始める
あっ!そんなに強く引っ張らないでくださいっす!服が破れるっす!!
「よし取れた」
「ハックはフード取った方がちょっと可愛いな」
二パーっと笑顔でそう言った。
すると突然近くにあったダンボールを持ってきて、何かを作り始めた。
「出来たぞ!ハックがいつも持ってるパソコンだ!」
おぉ…凄いっす
「お前はいつもパソコン持ってるからな!」
「仲間と楽しそうに調べて……」
笑顔だった顔が段々と悲しそうな顔になっていった。
「はぁ……」
「やっぱりどうやっても僕は友達だと思われないみたいだ」
「なぁハック、親友じゃダメなのか…?」
そうハックに悩み事を言っていた。
サブローくん…
「お前と仲良くできたと思えたんだがな……」
「まぁぬいぐるみにこんなことを喋っていても意味が無いのだがな。」
ため息をついてハックをずっと眺めていた。
俺も素直にならなきゃっすよね…
「だが、僕はハックに親友と呼ばれるまで折れるつもりは無いぞ!」
「……でもなぁ、ハックと仲がいいってだけで親友になれるわけないよなぁ…」
いや情緒不安定っすか。二重人格に見えるっす
そう突っ込んでいるとサブローはベッドに行き、寝転がってハックを持ち上げて眺めていた。
「ハック……」
「…ん」
「っ!??」
ボフッ
サブローはぬいぐるみにキスをして、微笑んだ。
だが直ぐに顔が真っ赤になりベッドに飛び込ん足をバタバタさせた。
「さ…さぶろーくん……」
「は、ハック!?なんでここにいるんだ!!?」
キスをした瞬間、元の姿に戻ってしまった。
「もしかしてさっきのは……!??!」
全てを察し今まで”ハック”にしてきたことを思い出すと、茹でたこみたいに顔を真っ赤にして焦り始めた。
「こっ、これは!!悪魔のせいだ!!僕に悪魔が乗り移って勝手に…!!!」
「ん!」
「これでおあいこっす!!」
今度はハックがサブローにキスをしかけた。
「じゃあもう帰るっすから!!!」
鼓動がバクバクしすぎて死にそうになったサブローは唖然して座っていた。そしてベッドに倒れかけて目を回らせた。
やばいっすやばいっす…!!!
俺なんでサブローくんに返したんすか…!?!
しかもあれ俺の初めてだったんすけど!!
口を袖で隠して照れながらいつもより早歩きで帰った。
「僕はハックになんてことを……」
「ただの友達…なのに」
恥ずかしさでたまらなかったサブローは真っ赤になった顔を枕で隠した。
「「こんなんじゃ明日会えない…/っすよ…」」
コメント
6件
わいゆでダコ超えてたこ焼きなるわ(どゆこと)
続き気になる(´。✪ω✪。`)✧*。
主様! 今日も見ました! 少し遅れましたが、見れてよかったです! これからも、頑張ってください!q(^-^q)