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立派な門へ着いた頃には、もうバスは到着していた。
2、3ヶ月に一度やってくるその車は、毎度新たな囚人を連れてくる。
月によって人数は違うが、だいたいは15人くらい。
要するに、人数の補充だ。
この車がやって来るたびに、俺はここが何のための場所なのか分からなくなる。
もう顔見知りになったバスの運転手と目が合い、軽く会釈をした。
いつものように、運ばれてきた人たちの目に光は無い。
殺される為だけの施設に放り込まれるのだから当然だろう。
運転手は車内を見渡して、誰かに声をかけた。
待ってましたとばかりに立ち上がったそいつの笑顔は、感情を失ったかのような無表情が並ぶ中で酷く浮いて見えた。
何故こいつは笑っているのだ。何故今笑っていられるのだ。
少しだけ気味の悪さを感じて、そっとなろっちを盗み見る。
なろっちは、いつもの様に微笑んでいた。