私はただひたすらに歩いた。花を踏みしめながらその先に私の理想があると信じてーー
気づくとそこには大きな扉があった。その扉は私が近くに行き止まるだけで待っていましたとばかりに開いた。そしてその先にはさっきとほとんど変わらない景色。
「ここは……」
建物、銅像、乗り物、、、全てがモノクロでできているこの空間で浮いているこの物達は、まるで私に対する親の目線と同じような雰囲気をしていた。
「何か……懐かしいな。」
そしてまたしばらく歩く。鳩たちは交差したりして、飛行をとても楽しんでいるようだった。
そして着いたのは1つの教会。そこに私が入ると、鳩たちは真ん中にある大きな宝石のようななにかを回っていた。そして鳩はこう言った
「5つ数え、お前の願いを言え。そうすれば必ず答えるであろう」
私はその言葉を信じて5つ数えた。そしてその直ぐに願いを言った。
私をこのからっぽな世界で特別にしてくれ。名声、地位、財力その全てが欲しくてたまらないんだ。
そう話した。その瞬間、声が聞こえた。
「よかろう」と。
その声が部屋中に響き、その音が無くなったあと、今まで浮いていた物たちが動き出した。まるで新しい世界を作るように。そして私自身も徐々に姿が消えていき、その作られた世界に1人の赤子として生まれた。
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