テラーノベル
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こさめは控室で一人、ぼんやりと天井を見つめていた。
抑制剤を飲み忘れたあの日から、何かが変わった気がする。
すちくんにも、優しい言葉をもらった。
でも――
🎼☔️「……こさめ、何がしたいんだろう」
分からない。
なつくんのこと、嫌いじゃない。
でも、あのときの眼。
あの支配するような声が、まだ耳の奥に残ってる。
そこへ、ノックもせずにドアが開いた。
🎼🍍「……1人で考え込むの、やめろ」
🎼☔️「なつくん……勝手に入ってこないでよ」
🎼🍍「俺の管理下だろ、お前は」
その言葉に、ピキッと何かがはじけた。
🎼☔️「“管理下”ってなに……アイドルとマネージャーって、そういう関係じゃないでしょ……!」
🎼🍍「そうだな。だが俺にとっては違う」
静かに、しかし一歩一歩、確実に距離を詰めてくる。
🎼🍍「お前のヒート、あの日抑制剤を飲まなかった理由。わかってるんだよ」
🎼☔️「なにが、言いたいの……」
🎼🍍「本能が俺を求めた。違うか?」
🎼☔️「……違わないよ」
吐き出すように言ったその声は震えていた。
こさめは、ぎゅっと拳を握る。
🎼☔️「でも、それって……ただのフェロモンでしょ?
こさめのこと、ひとりの人間として見てくれてるの?
マフィアとしてじゃなくて、“マネージャー”としてじゃなくて――
“なつくん”は、“なつくん自身”として、こさめを好きなの……?」
静まり返った部屋に、長い沈黙が落ちた。
やがて。
🎼🍍「……俺はお前を“番”にしたいと思ってる」
その言葉は、まるで命令のように強く響いた。
🎼☔️「……なつくん……」
🎼🍍「けど、お前がそれを“望まない”なら、俺は何もできねぇ。
縛っても、閉じ込めても、意味がない」
こさめは目を見開く。
🎼🍍「だから……今日から、お前の前からは下がる。
抑制剤も、発情の管理も、アイドルとしての仕事も。
全部、お前自身で選べ」
🎼☔️「……え、ちょっと待ってよ、それって――」
🎼🍍「俺の気持ちは言った。
あとは、お前が“選べ”。
誰の隣にいるのか。
誰と生きたいのか」
言い終わると、なつは踵を返して部屋を出て行った。
こさめは、しばらく何も言えず、ただその背中を見送ることしかできなかった。
コメント
1件
きゅ、究極の選択!!