「シルクありがとう、お前は戻っていいぞ」
「分かりました」
そう言うとシルクは深くお辞儀をしてから部屋からでて行った。
中央騎士団本部団長シヴェル、唐紅の髪の毛にに輝いた黄色の目をしている。女顔に近く体も細い方だが飛雷と同じ体型は男だ。声はちゃんと男と判別出来る様な声だ。
「そこに座れ。立ち話だと疲れるだろう」
「まず魔龍の事を話そう」
魔龍、この世界の歴史をおいて、外せない存在。あらゆる災害をもたらし、多くの命を奪った存在許されざる者
「アイツだけは…何があっても許されてはいけない」
魔龍の話をしているシヴェルの目は、怒りと悲しみが混ざりあったような目をしていた。シヴェルは邪竜を相当恨んでいるようだ。何があったのだろう。
「魔龍は元々この世界に居た者ではないんだ」
「えっそうなんですか?」
シヴェル曰く魔龍は突如としてこの世界に現れ、この世界の多くの命を奪っていったらしい。
「次は祝福の事だ」
神の祝福、生き物が強い意志を持ち、神に認められた時授かる物。世界には魔脈と言うものがあり、神の祝福を持った者は神****脈と呼ばれる脈ができ、その脈を通じて魔脈と繋がり特殊な力を使えるようになる。例えば、炎麗達が使っていたあの魔法のようなものらしい。選ばれた神と自分の意志によって使える力が人それぞれ違くなるらしい
「…本題に入ろうか。お前を呼んだのは…お前自身が魔龍の可能性があるからだ。」
「ファルシオから預言を聞いたか?」
「はい聞きました。」
魔竜が異界からやってくるぞ。放っておけば、又あの様な悲劇がこの世界を襲うぞ
「ただ、君が魔龍という証拠はまだ無い、我々の勘違いという可能性もある。だからそれを確かめる為に君にこの国へ来てもらった」
「君には魔法学園という所に入学してもらう、そこで色々学ぶといい」
「分かりました。」
魔法学園とは、詳しく聞いたところ、正式名称は中央国立魔法学園、戦いに必要な知識と中央の国の歴史が学べるらしい。
「他に何か聞きたい事は_」
ドンドンと強く扉が叩かれた
「団長!東の城壁の外で神龍が現れ暴れています!」
「…なぜ神龍様が」
ノアはなんの事だかさっぱりわからないが、やばいという事はわかる。そんなことを考えてるいるとシヴェルがノアを見て言った。
「ノア、君も来てくれ」
ノアは黙ったまま頷いた。何故戦えもしない自分が一緒に行く必要があるのだろうか。そこが不思議だった。
中央の国 東砦
「あそこです」
騎士団の兵が言った
そこには白く輝いた姿に六翼の翼、そして金色に光る角。生き物が居た。まさしく本などで言われる龍だ。
神龍とは、シヴェルが言うには、神の力を授けられた龍らしい。
「都市に近づけるな!ここで食い止める。ノアは残っていてくれ」
「分かりました」
シヴェルはそう言い他の騎士と共に走っていった。ノアはそこに残った。
―ノア、聞こえるかい?―
誰かがノアに話しかけてきた、周りも見てもシヴェルと手負いの騎士達しか居ない。
―君の近くに私は居ないよ―
―そうだね、まず名を名乗ろう。私の名前は フェビリオ―
―突然だけど君に力を貸してもらうよ―
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!