ラティ「あの…呼びましたか?」
鍾離「あぁ、こちらにおいで。」
鍾離に言われた通りにラティは、5人のそばに近寄った。
メーヴェ「ラティ、ここに座りなさい?」
ラティは、こくんと頷くとメーヴェの傍の椅子に座った。
胡桃「んで?話すの〜?」
鍾離「あぁ、話す。」
タル「え〜、大丈夫なのかい?」
魈「鍾離様なら、話す。」
ラティ「??」
鍾離「ラティ…話す事がある。」
ラティ「…は、はい。」
ーーーー鍾離は、それから全てを話したーーーー
ラティ「わ、私が…厄災の、子……?」
鍾離「いきなりで悪かった。」
タル「まぁ、無理もないだろうね。」
胡桃「まぁ、そうなるよねぇ…」
ラティ「えっと…そしたら、私は…周りの皆さんに害を与えてしまうのでしょうか……」
鍾離「いや、そういう訳では無い。ラティ…少しだけでいい、お前のいた国の事を話してはくれないか?」
ラティ「……私のいた国には…魔女がいました…」
厄災の魔女ディウェッターという存在、慈愛の女神アフェーナという存在。そして自分が慈愛の子であり厄災の子である事を。
胡桃「はぇ〜…ふたつの存在から愛されることってあるんだね。」
タル「鍾離先生は、知ってたの?」
鍾離「……例外だったな…」
メーヴェ「え!?し、知らなかったんですか!?」
鍾離「あまり、聞いた事がなくてな。」
ラティ「…私のいた国ではそれはあまり珍しい事ではありません。」
魈「……それは、お前の存在と関係するのか?」
ラティ「…………それは、私でもあまりよく分かりません。ただ」
『ふたつの存在から愛されるのは五千年に一度の子だけ』
魈「五千年に一度…だけ?」
ラティ「はい。ですが、私は異例だった。」
メーヴェ「異例?」
ラティ「私は、三千年…という年です。」
鍾離「さ、三千年??」
胡桃「ほぇぇ……」
ラティ「私のいた国、幸せの王国”ボナシオン”について」