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宇津Q
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第57話読みました!晶子がカンナの奔放さに触れて「ずるい」と感じるところ、すごくリアルで刺さりましたね。校則に縛られてきた子ほど、自由に振る舞う人への苛立ちって複雑ですよね。最後の「どっちが可愛い?」は意外な直球でドキッとしました。良太さんがどう答えるのか気になりすぎます!
二人で並んで人通りの多い歩道を歩く。すれ違う同年代の男の子、やや年上の男性たちの視線を晶子は感じていた。
カンナは得意げに、有名デザイナーにデザインを依頼したという晶子の学校の制服をひけらかしながら、弾むような足取りで歩く。
晶子はおっかなびっくりという足取りで、肌の露出が多いカンナの服のまま歩く。すれ違った二人の若い男が小声で言う言葉がかすかに聞こえて来た。
「見たかよ、セクシーじゃん」
「ちきしょう、隣の制服の女いなけりゃ声かけられたのにな」
声をかけようと寄って来る男たちはカンナに手振りであしらわれて、名残り惜しそうに立ち去って行く。そんなカンナを横目で見ていると、晶子の頭の中に突然ある言葉が浮かんで来た。
「ずるい」
晶子の学校は、たとえ放課後だろうと休日だろうと、名門の名に恥じない清楚な服装で行動するよう生徒に事あるごとに申し渡していた。
今の格好の晶子が、偶然学校の教師と出くわしたら、多分後々面倒な事になるだろう。晶子はこれまでそれに疑問を抱いた事などなかった。
学校が決めたルールならそれに従うのが当然。それは晶子にとって、将来それなりの大学に進学を果たすためには自明の事だった。周りの同級生、上級生、下級生もみんなそうだ。
だが、繁華街を歩けば次々と異性の視線を惹きつける、女としての魅力を存分に見せつける、そんな服装でいつでも外を歩く事が出来る、そんなカンナに対して晶子は説明しようのない、苛立ちのような物を感じていた。
元のビルに戻って来ると、窓から顔を出して小林がカンナを呼んだ。何か用事があるらしい。
ちょうどビルから出て来た良太に、晶子の側にいるようにと言って、カンナはビルの中へ走り去って行った。
日差しを避けるため屋根のある駐車スペースの日陰に良太と一緒に移動する。良太が額の汗をハンカチで拭きながら晶子に言った。
「悪いな、晶子ちゃん、あいつに付き合わせて。ここんとこ、俺仕事にありつけなくて金に困っててさ」
晶子は突然、良太の前に立ち、ぐっと体を前に押し出した。
「ねえ、良太さん」
「え?」
「あたしとカンナ、どっちが可愛い?」