うか。今日は、毎週の忽那さんと話す日。今日の話題はどうしようか。さっき寝てるふりをしてた時に小耳にはさんだ話題でも出してみるか。「忽那さん。おはよう。」
「うん。おはよう。でも寝てないでしょ。」
「あはは、今日も眠くて。」
よく見てるな。この嘘も、もう通用しないかもしれない。
「そうだ、忽那さんって夏休みなにかやることあるの?もしかして勉強しかない?」
「うん。とくには考えていない。君に言われた通り、星は実際にみたいとは思っているけど。まあきっと勉強かな。」
「そっか。海とか祭りとか。そういうのには興味ない?」
「興味、考えたこともなかったかも。あまり詳しくないけど、私には向いていないかな。」
「僕もあまりすきではないんだ。でも、花火だけは好き。僕はそれが見たいから祭りにはいくんだ。」
「花火?みたことないかも。」
「きになる?ならみにいこう。」
「え?」
「今度の土曜日に夏祭りが近くでやるんだ。忽那さんが来てくれると嬉しい。ひとりではさみしいから。」
いつもは祭りに一人で行くのはなんか恥ずかしくて家から音を聞くだけだったけど、忽那さんも興味ありそうだしいい機会かもしれない。
「うーん。わかった。」
あまり乗り気じゃなさそうだが。きてくれるだけうれしい。
「じゃあ、今日は帰るね。また土曜日に。」
普通ならここでまたあしたと声をかけるのだろうが、僕たちはそうはいかない。この関係はいつまで続くのだろうか。急に終わってしまうほど儚い。きみともう少し一緒にいたいなんてわがままだろうか。
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