zm「す、すんません、あっ、申し訳ございません。お嬢。」
うぅ…そんな捨てられた仔犬みたいにシュンってならないでぇ……罪悪感よ……
『そう、それでいいの。』
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~zm視点
コンコン
「失礼します。お嬢。」
ガチャ
……
今日も起きてない……か。
はぁ……
お嬢が起きなくて何ヵ月経ったんやろ……
3ヶ月?5ヶ月?半年?もうわからない位目を開けていない。早く起きて欲しい、あの目をまた見たいあの声を聞きたい。
ただ自分の欲で起こしたい訳ではない、心の底から心配しているのだ
にしても……
「はぁ……ほんまお嬢って可愛いわぁ……」
俺の婚約者にしたい……
パチッ
『……は?』
「……ん?お嬢……」
あっやば、俺顔緩んでへんかな……
……ん?!
「……お嬢?!?!お嬢が起きたああああああ!!」
安心と、あまりの嬉しさに俺は大声で言ってしまった。
『は?え?えッ?』
俺の声を聞きつけたのだろう。アルセ・ヴェール様とロイヤ・ヴェール様が凄い勢いで扉をあける。
バンッ
母「(名前)・ヴェール!!起きたのね!!」
父「あぁ……今日か私の命日か……うぅ…」
『…母上…父上…!!』
お嬢の母上、父上、という声に、自分でも恥ずかしいが、嫉妬の念を抱いてしまった。
なんで俺の名前は呼んでくれへんの?俺が一番に気づいたのになぁ……
「……」
あっ、顔にでてたらどうしよ、怒られる。
所詮俺はお嬢を守るという仕事しかない、雇われ兵と同じだ。
『ゾム・ヴィセンテ…?』
は……!?……お嬢が俺の名前を、よ、呼んだ…??
「…?!…はい!(名前)お嬢…!」
お嬢の名前をつい嬉しくて呼び返してしまった……
っていうか俺の名前呼んだ時のお嬢可愛すぎん???
母「……うぅ…(名前)…私はあなたがいなくなったら……!」
『大丈夫ですよ、母上、私は母上が事切れるまで、存生致します。』
母「まぁ……!立派な子になってッ…!」
あぁ……博識なんやなぁ……お嬢…
父「うぅ…」
『あ、あはは……』
~ッ!!
ーーーー翌日ーーーー
『それじゃあいってきますね、母上、父上、』
母上「本当に体調は大丈夫……?」
アルセ・ヴェール様が御心配なされている…まぁそうよなぁ…
『はい……安心してください。母上。』
今日もお嬢は可愛いですね!!!!
とか言えたらええんやけど…俺にはそんなメンタルなかったわ、はは()
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