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タロ
めめだて
⚠︎微🔞
目黒side
「最近ちゃんと掃除できてなくてさ
最低限しかできてない、ごめん」
「え?十分綺麗じゃない?
気にしすぎ
うちのメンバーの、誰かさんより全然」
舘さんが口パクで伝えてくる
その様子が可愛らしくてつい笑ってしまう
先程までの少し澱んだ気持ちが晴れていく
「一応目黒の好きそうなワインも買ったけれど、まあ今日は飲まないほうがいいかな?」
「わ、ありがとう…!
これめちゃくちゃ高いやつだ笑」
「いいでしょたまには」
「俺明日休みなんです
舘さんももしかして…」
「ね?だからたまにはって言ったの」
「うわ〜…めっちゃ嬉しいっす…」
「んふふ、目黒なんか今日はちょっと変」
「舘さんに会えてしかも一緒に飲めるから浮かれてるんですよ」
「ふーん?ふふ、やっぱり今日はちゃんと色々話さないとね」
たわいもない会話をしながら舘さんが準備をしてくれる
俺もキッチンに並んで準備をする
近づき過ぎたか
舘さんの肩に少し当たってしまった
「あ、ごめん舘さん」
強くは当たっていないが反射的に謝る
舘さんの顔を覗くと
舘さんはじっと俺の顔を見つめる
俺の方が背が高いから自然と上目遣いのようになるその姿がたまらない
舘さんは何も言わずに見つめてくる
俺もそのまま見つめる
僅かに視線を下げると舘さんの艶やかな唇が目に入る
つい魅入ってしまう
…なんだろう
俺には彼が何を伝えようとしているのかわからない
ああでも
やっぱり綺麗だな
その唇に触れたい
できないけれど
馬鹿なことを夢見てしまう
「ね、目黒」
「—っあ、すみません」
「…ううん、ごめんなんでも
これあっちに持っていくよ」
「ああ、うん
俺もこれ持っていけばいいよね?」
「ん、ありがと」
舘さんが先にソファの方へ向かう
俺はぼんやりしながら後をついていった
飲みながら話す
やはりお酒の力だろうか
自宅ということもあってか緊張も解けて、今の自分の悩みを結局舘さんに伝えた
相槌を打ち真剣に聞いてくれる舘さんが頼もしくて
その嬉しさもあって情けないが涙をこぼしてしまった
「目黒は偉いね
こんなに忙しいのに、ちゃんとやってるね」
「…すみません、こんなとこ本当は見せたくなかったのに」
「なんで?俺にはいいよそんな遠慮とか」
「うん…でも俺は良い部分しか見せたくなかったな」
「逆に目黒のちょっと弱ってるとこ見れてよかったけれどね
嫌味とかじゃなく」
「……舘さん」
「ん?」
舘さんがまたじっと俺の目を見つめる
ややとろんとした目
艶やかな唇は少し色が落ちたように見えたが、
どうやら手元のワイングラスのふちにリップの色が付いたのだろう
誘惑的な唇であることは変わらない
「俺ちょっと寂しい」
「うん、大丈夫
俺が今はいるでしょ?」
「舘さんさっき…車の中でさ
俺のこの寂しさを取り除くことができたらって言ってくれたよね」
「うん」
「じゃあさ…キスしてもいい?」
酔っているんだ
酔っているからこんな
突拍子もないことを言ってしまった
しかし不思議と焦ることもなく
ただぼんやり彼を見つめて
彼がどう反応するかを待った
嫌われるようなことを言ったな
まだ同じグループで活動していくのに
ああ……
しばらくして舘さんがワイングラスをテーブルに置く
視線はテーブルに
伏目がちになった目がゆっくり瞬きをする
同じようにゆっくりと口が開く
「いいよ、しよっか」
視線がまたこちらに向く
先程よりも顔全体が紅潮していてさらに誘惑してくるかのように感じる
「…舘さん今なら逃げれるよ」
「なんで逃げなきゃなの?」
「——っ…それじゃあまるで…」
「ね、して」
彼はゆっくり目を閉じる
いいのか
いいのだろう
彼がそう言ったのだから
舘さんを逃したくないのに
多少の罪悪感はある
そう思っているはずなのに
俺は彼の肩をそっと抱いて
ずっと触れかったその唇に優しくキスをする
柔らかい
温かくて、ずっとしていたい
たった一度のキスで満たされる何かがあった
僅かに身動ぐ彼は
そっと俺の首に手をかける
やはり嫌だっただろうか
そう思い唇を離すと
「ねぇ…もっとして…?」
ああ
止まれない
堕ちていくばかりでどうしようもない
もう
どうにでもなるのだろうか
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