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私は人から嫌われる。だから人から嫌われないよう生きていた。でも話を聞くだけで人は勝手に判断する。だからクラスが変わっても人間関係はリセットされない、全て繋がって広がり悪化していくのだ。
テストから二日後、そう、テスト返却日がおとずれた。この学校ではテスト返却日は1時間だけ授業が少なく、5分だけ授業が短いのでいつもより早く帰れる。
「数学点数何点だったー?」
「94だったよ。計算ミスと部分点で引かれちゃった。」
「嘘!94!!!初めて見た!」
「初めてのテストだからね。香ちゃんは?」
こう言ういかにも友達っぽい会話をするのが初めてな私は普通に会話できているか心配になった。
「えーとっね、エホッ、74点だったよー。平均より2点上!まぁまぁかなー。」
みんなはこの様に明らかに点数に差がある時なんと返すのだろうか。「すごい」なんて言ったら嫌味にならないだろうか?2回目なら「前より高くなったじゃん」とか言えるものたのだろうか。
「そうなんだ。何の教科が得意なの?」 今の私には話を変えて質問することしかできなかった。
その後もテスト返しは続き、私は数学94 英語96 社会90 理科94 国語89の合計462点とだった。初めてのテストならまずまずと言う感じだろうか?香ちゃんは 数学76 英語68 社会86 理科72 国語64の合計386点だった。平均点が350点ぐらいだったので頭の良い部類なのだろう。
学校帰り、香ちゃんはいつも北海くんと帰るが今日は私から話があると言って一緒に帰ることにした。
「話って何?」
興味本位の質問を上目遣いで聞いてくる。私は「あそこので話すよ。」と公園の日陰のあるベンチを指差した。そして2人は横に並び座る。どこか少しかしこまった空気を漂わせていた。
「この前さ、香ちゃんの家に遊びに行ったじゃん。その時にお母さんとの会話聞いちゃってさ、やっぱり香ちゃんが苦しいなら私は、、」
「ごめん、ごめんね、でも違うよ。私は苦しいけど楽しいの、幸せなんだ。言ったでしょ。『ほっとけない』って私はこうしたいからこうしてるんだよ。」
俯いたまま、ときには咳をしてそれでも続けてくれた。
「でもそれで香ちゃんが怒られるのは違うよ。だって私が悪いんだもん。」
言っていて胸が張り裂けそうだった。胸の中で叫ぶのんでいる。
「そうじゃない、悪いのは全て呪いなのだ」と
「私は別に恭子ちゃんを特別扱いしてないよ。本当に普通の友達!中学校初めての友達だよ!」
そう言ってこっちを見て笑ってくれた。でも顔色は青白く本当にしんどそうだった。私は一体何度香ちゃんに救われれば良いのだろう。