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『BLACK cat school』〜スクールライフは恋と波乱!?〜
ボスキの時間 密室の中で
『体育祭最後の種目!借り物競走!選手の皆さんは準備をお願いします。』
そして、私の前に立つ彼。
(私…私が選ぶのは――。)
『華。』
ボスキが私の顔を真っ直ぐ見つめる。
『俺と来てくれるか?』
『っ…ボスキ、私…』
『ふっ。その先の返事は2人きりになった時に聞く。』
ボスキは自分のハチマキを解く。
そして、私の手に結んだ。
キュッ。
『え…? 』
『これでもう…俺のものだ。』
ボスキはそう言って私を抱えあげ走り出す。
『えっ、待って、ボスキ…っ!』
ボスキはゴールまで走る。
『これで俺にしか聞こえないぞ。』
『っ…それが狙いか…。』
(ずるいな…こんなのもう反則だよ。)
『好きだよ。ボスキ。』
『あぁ。俺もだよ。』
ボスキはニコッと微笑む。
パンッ!パンッ!
『ずっと俺が守る。これから先もずっとな。』
『……うん!』
私達はキスを交わす。周りにみんないるのに
2人だけの世界の中で、甘いキスを交わした――。
数日後。
土曜日。学校も休みなので、男子寮のボスキの部屋に来ていた。
『入れよ、今誰もいねぇから。』
『ハウレスとフェネスと同室なんだっけ?』
『あぁ。でもあいつらは部活と生徒会の仕事だ。だから夕方まで帰って来ねぇ。』
『なるほど。あ、これ読みたかった本だ。』
『…なぁ。華。』
『ん?』
ギシッ。
ボスキはベットに腰かける。
『男と女が2人きりで…しかも恋人同士で
男の部屋に来たらすることなんてひとつだろ?』
『っ……!』
全身ぶわっと熱くなる。
『え、それは、その……』
グイッ!
ボスキに手を引かれてベットに倒れ込む。
『押し倒すのも悪くねぇが……華にこうして押し倒されるのも悪くねぇな。』
『っ…離し…っ。』
『ずっと我慢してたんだ。もう聞かねぇよ。』
ちゅっと首筋を下が這う。
『んっ。やだ、ボスキ…っ。』
『その顔すげーそそる。』
ニヤリと笑うその顔にまたドキッとしてしまう。
『…っ。』
(可愛すぎんだろ…っ。)
と、華にキスしようとしたその時――。
『ハウレスが忘れ物なんて珍しいね。』
『あぁ、部活で新しい鍛錬をしたいからノートにまとめたんだ。それを忘れてしまってな。』
『チッ。あいつらなんで…っ。』
『わっ!』
ボスキは私を後ろから抱きしめて布団を一緒に被る。
ガチャ
『あれ、ボスキ?寝てるの?』
『華さんが来るって言ってたけどまだなのか?』
『そうみたいだね。』
ドキン、ドキン…。
(距離、近い……こんなの、もう耐えられない…っ。)
『……クスっ。』
ぺろ…っ。
『ひゃっ!』
『華、静かにしてないと気付かれるぞ?』
ボスキは耳たぶを舐めた。
『っー!』
ボスキは私の反応を楽しみながら耳たぶをはむっと甘噛みしたりペロッと舐めたりする。
『ん、ふ…っ。』
必死に声を抑える。
(やべぇ…止まんねぇ。)
『も、ダメ…っ。』
『あった、これだ。行こうか。フェネス。』
『うん。』
パタンっ。
『行ったか…』
『はぁ、はぁ……っ。ボスキ、の、バカ…っ。』
『……。』
顔を赤らめて息を荒く吐く華に胸を打たれた。
『可愛すぎる華が悪い。』
『なっ!』
可愛いからいたずらしてしまう。それは
男の性。粗暴な彼に付き合っていくのは大変そう。
𝑯𝑨𝑷𝑷𝒀 𝑬𝑵𝑫__